女性宮司殺人の富岡八幡宮 “丑三つ時”の初詣で記者が目撃したものとは? (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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女性宮司殺人の富岡八幡宮 “丑三つ時”の初詣で記者が目撃したものとは?

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2018年元旦2時ごろの富岡八幡宮。10秒ほど露光して撮影。全員の人の動きがぶれているということは、それだけ立ち止まった列になっていないということでもある(撮影/河嶌太郎)

2018年元旦2時ごろの富岡八幡宮。10秒ほど露光して撮影。全員の人の動きがぶれているということは、それだけ立ち止まった列になっていないということでもある(撮影/河嶌太郎)

 本殿のすぐ前に、お守りや御札を授ける授与所が設けられているが、買う客はまばら。どんなお守りがあるのか見てみると、「厄除守」や「合格守」、必勝を祈願した「勝守」や交通安全のお守りなどいろいろあるが、家内安全のお守りはなかった。あの“惨劇”があったから授与を自粛しているのかとも思いきや、取材すると元から取り扱いがないという。ただし、家内安全を祈願したお札(切札)はあった。どのお守りも綺麗に並べられているが、授けられている様子は見受けられない。お参りはしても、さすがにお守りやお札までは……と考える人が少なくないようだ。

 去年に比べて人の入りはどうなのか、授与所にいた男性はこう話す。

「事件のせいか去年よりやはり減ってしまっています。とはいえ、それでもこれだけの人がお参りに訪れていることに感謝しないといけないでしょうね」

 続いては、本殿の右手にある、殺された女性宮司の家へと向かってみた。途中に、「横綱力士碑」と書かれた、人の背丈の倍はある巨大な石碑がある。歴代の横綱力士と江戸時代の大関・雷電爲右エ門を顕彰しているもので、相撲との結びつきの強さがうかがえる。

 そのさらに奥に、女性宮司の家がある。洋館風のたたずまいが特徴とのことだが、家全体に白いシーツがかかっており、その様子をうかがうことができなかった。家の手前に古札納め所があるが、納めに来ている人はほとんどいなかった。

 一度境内の外に出て、女性宮司の家の周囲を歩いてみる。場所で言うと、本殿の東側にあたるエリアだ。ここまで来ると、一般の参拝者の姿はまず見られない。一方で自分のように、事件の現場はどんなところだったのかというのを見に来ている感じの人は案外、多くみられた。そのほとんどが若者だった。半周して再び境内に戻るような形で歩いてみたが、血痕はもちろん、献花などといった事件の痕跡を示すものはなかった。

 その反対側、本殿の西側には、「深川不動尊」で知られるお寺がある。正しくは「成田山東京別院深川不動堂」という名前で、真言宗智山派の大本山・成田山新勝寺の別院だ。江戸時代に富岡八幡宮の別当寺(神社付属のお寺)として建てられ、その繋がりは深い。「深川詣」という言葉があるが、これは富岡八幡宮と深川不動尊のセットでまず捉えられる。


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