「南海トラフは最大でM9クラスが70%、三陸沖北部から房総沖の海溝よりにかけては最大でM9が30%。それより規模は小さくなるが、茨城県沖では最大でM7.2が90%、相模トラフ沿いでは最大M7.3が70%あります」(同)

 さらに活断層型の地震となると、30年以内にM7以上の地震発生確率が3%以上なのは全部で25カ所にも及ぶ。阪神・淡路大震災のM7.3を上回る規模の地震が起きると予想される断層帯だけも、富士川河口(M8)、糸魚川―静岡構造線(M7.7)、島根県の弥栄(M7.7)など全国に15か所。

 伊方原発や島根原発など、M7以上の地震発生確率が高い活断層近くに立地する原発もある。このまま再稼働が続けば、こうした地震や津波のリスクをもろに引き受けることになるのだ。原発の安全性は一昔前より確かに上がっているが、巨大地震で想定外の事態が起きない保証はどこにもない。

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地震発生確率はどう捉えればよいのか?