プノンペン国際空港でいつも気になってしまうこと <下川裕治のどこへと訊かれて> (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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プノンペン国際空港でいつも気になってしまうこと <下川裕治のどこへと訊かれて>

連載「どこへと訊かれて」

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下川裕治(しもかわ・ゆうじ)/1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)/1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(隔週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(隔週)、「タビノート」(毎月)

日本から全日空が就航したプノンペン国際空港。ロビーに日本語が響くようになった

日本から全日空が就航したプノンペン国際空港。ロビーに日本語が響くようになった

 さまざまな思いを抱く人々が行き交う空港や駅。バックパッカーの神様とも呼ばれる、旅行作家・下川裕治氏が、世界の空港や駅を通して見た国と人と時代。下川版「世界の空港・駅から」。第39回はカンボジアのプノンペン国際空港から。

【プノンペン国際空港はこちら】

*  *  *
 どうしてこんなに汚れるのだろう……。アジアにはそう考え込んでしまう国がある。僕がしばしば訪ねる国では、カンボジアとバングラデシュがそうだ。森のなかに入ったり、辺境を歩いたりしたわけではないのに、体や衣類が汚れる。
 夕方になり、ふと見ると爪先が黒い。土が入ったのだろうか……と首を傾げる。靴には泥や砂ぼこりがしっかりとついている。ズボンについた筋のような汚れが目立つ。水を浴びたときに、フックにかけたズボンが落ちたのを思い出した。床に残った泥がついたのだろう。

 カンボジアやバングラデシュでは、地方都市や村に滞在することが多い。おそらく舗装率の問題かと思う。地方では宿の周りは土だ。その上を歩く。寺では靴を脱ぎ裸足になる。道はとりあえず舗装されているが、周囲は土や砂の世界だから、それが路上を覆ってしまう。

 乗り物にはエアコンがない。トゥクトゥクとかCNGと呼ばれる三輪タクシーが主流だ。あとはバイクになる。風をもろに受けることになる。気候は暑いから、風は快適だが、体は汚れる。きっと体も汗臭いのに違いない。


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