登美丘高校ダンス部の高校生、平野ノラ、そしてベッド・インの2人。彼女たちに共通するのは、バブル時代の空気を直接体験している世代ではないということ。例えば、平野ノラは1978年生まれの38歳。バブル期にはまだ中高生であり、好景気の社会のムードを実際に味わったことがあるわけではない。彼女たちはバブルの雰囲気に憧れ、それを自らの芸として表現してきた。その熱気が世の中にも波及して、バブル再評価の機運が高まっているのだ。それにしても、なぜ今、バブルが再び盛り上がりを見せているのだろうか。

「バブル期」とはいつからいつまでを指すのかに明確な定義はないが、1980年代後半の不動産価格の急上昇とそれに伴う好景気に端を発し、1989年に日経平均株価が史上最高値を付けたのをピークとし、1991年のバブル崩壊で終焉を迎えたとされている。経済は右肩上がりで、株や土地を買えば必ず値上がりして儲かると信じられていた時代。一般人も巻き込んだ「財テク」ブームが起こっていた。

次のページ
後世に語り継がれるド派手でおバカな行動とは