平野ノラ (c)朝日新聞社
平野ノラ (c)朝日新聞社

 先日、YouTubeで公開された1本の動画が大きな話題になっている。大阪府登美丘高校ダンス部の「【TDC】バブリーダンスPV 登美丘高校ダンス部 Tomioka Dance Club」である。バブルを彷彿させる衣装をまとった高校生たちが、荻野目洋子の『ダンシング・ヒーロー (Eat You Up)』などのバブル期のヒット曲に合わせて息の合ったダンスを見せる。

 要所要所でバブル芸人である平野ノラの「OK、バブリー」「しもしも」といったフレーズも挟まれ、バブルの世界観を完全再現している。ネット上で多くの人によって拡散され、9月22日現在で再生回数は490万回を突破している。

 これに限らず、最近、バブル時代の文化を取り入れたようなものがしばしば世間で話題になっている。バブル芸でブレークした平野ノラはもちろん、「日本に再びバブルの嵐を起こす」をモットーにしているセルフプロデュース型の地下アイドル「ベッド・イン」も一部界隈では評判になっている。

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ラリー遠田

ラリー遠田

ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/

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なぜ今、バブルが再び盛り上がる?