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低迷巨人 復活へ“過剰補強”を凍結せよ!

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西尾典文dot.
ドラフトでの獲得から投手の中心として活躍する巨人・菅野智之(c)朝日新聞社

ドラフトでの獲得から投手の中心として活躍する巨人・菅野智之(c)朝日新聞社

 球団史上ワーストとなる13連敗を喫し、交流戦では10位、レギュラーシーズンでも4位に沈む巨人(※6月19日現在)。6月13日に行われた読売新聞の株主総会では堤辰佳GMの辞任と鹿取義隆GM特別補佐の昇格が発表された。シーズン前にはアマチュアスカウト部門のトップ3名が異動となり、岡崎郁氏が新スカウト部長に就任するなどチームの低迷が球団フロントの人事にも大きな影響を及ぼしている。そこで今回は巨人の過去5年間のドラフト、補強を振り返りその問題点と今後向かうべき方向について考えてみたいと思う。

 まず巨人が得意とするFAによる選手の獲得だが、過去5年間に獲得した選手と今季の成績の一覧は下記となる(※交流戦終了時点)。

14年:大竹寛(広島) 9試合 4勝3敗 防御率4.71
14年:片岡治大(西武) 一軍出場無し
15年:相川亮二(ヤクルト) 13試合 打率.182 4安打 0本塁打 0打点
15年:金城龍彦(DeNA) 引退
16年:脇谷亮太(西武) 32試合 打率.214 9安打 0本塁打 0打点
17年:山口俊(DeNA) 1試合 1勝0敗 防御率0.00
17年:森福允彦(ソフトバンク)19試合 1勝3敗4ホールド 防御率3.45
17年:陽岱鋼(日本ハム) 11試合 打率.244 10安打 1本塁打 4打点

 まともに戦力になっているのは大竹と森福だけで、この二人にしても決して褒められた数字ではない。山口と陽がようやく故障から復帰したとはいえ、FAによる補強が機能していないことは明らかだ。

 FAと並んで即効性のある外国人選手とトレードによる補強についても過去5年間で入団した選手の今季の成績をまとめると、下記のようになった(外国人は現在も在籍している支配下契約の選手のみ)。

■外国人(年は入団年)
12年:マシソン 27試合 1勝0敗15ホールド1セーブ 防御率1.99
15年:マイコラス 12試合 6勝3敗 防御率2.64
16年:クルーズ 9試合 打率.156 5安打 0本塁打 3打点
16年:ギャレット 一軍出場無し
17年:カミネロ 23試合 0勝2敗2ホールド14セーブ 防御率1.73
17年:マギー 65試合 打率.320 78安打 7本塁打 36打点

 FAで加入した選手に比べると戦力になっている選手が多く、それほど大きな失敗はしていないように見える。ただ、この5年間の間に新たに獲得した選手でその年限りで退団している選手も6人を数えており、長期にわたって戦力になっているのはマシソンだけというのは褒められた結果ではない。

■トレード(年は入団年)
13年:香月良太(オリックス) 退団
13年:阿南徹(オリックス) 引退
13年:井野卓(楽天) 退団(現ヤクルト)
13年:横川史学(楽天) 引退
15年:矢貫俊之(日本ハム) 引退
15年:北篤(日本ハム) 一軍出場無し
16年:乾真大(日本ハム) 5試合 0勝0敗 防御率5.06
17年:吉川光夫(日本ハム) 7試合 0勝2敗 防御率4.01
17年:石川慎吾(日本ハム) 57試合 打率.249 42安打 3本塁打 11打点
17年:柿沢貴裕(楽天) 一軍出場無し

 まだまだ若い石川の台頭は好材料だが、ローテーションの柱として期待された吉川光夫はいまだに0勝。既に退団、引退している選手も多くこちらも機能していない。

 そして最後にドラフトについても振り返りたい。過去5年間で獲得した選手は支配下29人、育成25人の合計54人でこれは12球団で最多の数字である。投手では菅野智之、田口麗斗がローテーションの中心となり、野手も小林誠司がようやく正捕手に定着。育成で入団した選手でも篠原慎平が今季初勝利をマークするなど明るい兆しは見られる。しかしこれ以外の選手は二軍ですら結果を残すことができておらず、過去5年のドラフトで入団した選手で現在規定打席に到達している選手は昨年1位指名した吉川尚輝のみで、規定投球回数に到達している投手は一人もいない。吉川も打率は2割台前半であり、バッティングは一軍レベルに到達しているとは到底言えない成績にとどまっている。


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