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JRが東大・早稲田より絶大な信頼を寄せる大学 就職人気30社の採用ランキング

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小林哲夫dot.#就活#教育#東大

JR東海

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全日本空輸

全日本空輸

 就職戦線も真っ只中。リクルートスーツに身を包んだ学生たちが、熱い視線を送る人気企業はどんな学生を採用してきたのか――。「大学ランキング2018」(朝日新聞出版)では、大学通信の協力を得て、学生からの人気が高い企業30社への就職者(16年)の出身大学ランキングを調査した。教育ジャーナリストの小林哲夫さんが職種別、業界別にその傾向を解説する。

【人気企業30社が採用した大学ランキングはこちら】

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 運輸、旅行、鉄道、食品業界への就職者をみると、その大学の教育の特徴、学生の気質がよくわかる。

 全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)では、青山学院大(1位、4位)、立教大(3位、3位)、関西外国語大(4位、7位)が健闘している。これは、キャビンアテンダント(CA)の採用者が多いことによるものだ。

 JTBグループ2位の立教大には観光学部がある。大学受験の時点で旅行業界への志望度が高い学生が集まっており、初志貫徹組が多い。同学部の前身の社会学部観光学科は1967年に設置された。半世紀のあいだ、観光業界を支えてきた大学のプライドを感じさせる。

 エイチ・アイ・エス2位の関西外国語大は、学生の英語力の評価が高い。海外旅行企画、営業、添乗などで世界を飛びまわったり、ウェディングプランナー職として活躍したりするOB・OGが多い。

 JR東日本4位、JR東海1位の芝浦工業大は、この2社に絶対的な自信を持っている。2013年から2016年の4年間で、JR東日本への就職者は35人→42人→40人→34人。JR東海は13人→11人→7人→20人。機械工、材料工、電気工の3学科からの就職者が多い。先輩から受け継がれた匠の技を生かして、JR車両の最先端技術の開発を担っている。

 明治グループ、山崎製パンは農学系をもつ大学が強い。明治大(5位、1位)は農学部食料環境政策学科、近畿大(3位、2位)は農学部食品栄養学科。日本大(3位、2位)は生物資源学部食品ビジネス学科で、食と安全についてしっかり勉強できる。三菱重工業、日立製作所は国立大学工学部出身が多い。三菱重工業は1位京都大、2位が同数で大阪大、東京大と、トップ3を国立大が占める。技術系としてもっとも優秀な人材を集めている。

 サントリーホールディングス、資生堂、電通は慶應義塾大が1位。毎年のようにトップだ。

 過労死問題で社会的に大きな批判を受けた電通は、今年1月、慶應出身の社長が就任した。一方、博報堂は早稲田が例年1位だ。「ガリバー電通への対抗意識が強く、それを担うのは在野的な役割として早稲田しかない」(大学関係者)という見方もあるのはおもしろい。(教育ジャーナリスト・小林哲夫)

小林哲夫(こばやし・てつお)/1960年生まれ。教育ジャーナリスト。著書に『早慶MARCH』(朝日新書)、『高校紛争1969-1970 「闘争」の歴史と証言』(中公新書)、『東大合格高校盛衰史』(光文社新書)など


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