――いつ女優の道を選んだのですか?

 友達の父でケヴィン・スミス監督の映画『タスク』でたった5分ほどのシーンだったのだけれど、すごく気にいってもらって、次のスピンオフの『YOGA HEROS』では私をもとにした役の脚本を書いてくれたの。その頃から、演技に興味が出てきた。演技していてカンフタブルだと感じたし、楽しかった。だから演技をやりたいなと思うようになったの。

――有名であることの長所と短所は? パパラッチされることを恐れていますか?

 恐れてはいない。女優でいること、こういった仕事をしていれば当然起こる事だと思うから。避けることはできない現実だと思っている。だから自分で対処できると思う。

――両親と比較されることをどう思いますか? 自分には批判的になりますか?

 常に自分には批判的なの。完璧主義者だからいつも自分を批判している。自分にプレシャーをかけすぎるの。でもそれはそれでいいと思うわ。そのせいで自分がハードワーカーになるからね。

――自分の出演作をお母さんのヴァネッサさんに見てもらった感想は?

 とても興奮した。撮影中から早く母に見てもらいたいと思っていたから。母もすごく楽しみにしていてくれたから。完成作を見たとき、想像していたのとは全く違ってはるかに素晴らしかった。試写室で見たときは、自分のパフォーマンスが気になって、映画を客観的に見るのが難しかった。ところが、大勢の観客と一緒に巨大なスクリーン見て感激したわ。試写で見たときより10倍も素晴らしく感じたの。

――自分ではアメリカ人だと思う? それともフランス人だと思う?

 答えるのは難しいわ。パリで生まれたし、親戚も住んでいるから、パリで過ごす時間は多いの。フランスにいるときはフランス人だと感じるし、アメリカにいるときはアメリカ人だと感じる。どこにいるかで気持ちも変わる。明らかに両方の面を持っているから、どちらとは言い難いわ。

(取材・文/高野裕子)