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「伝統の早明戦」も実力は… 大学ラグビー界が抱える課題

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国立競技場で行われた早明戦=2013年12月1日 (c)朝日新聞社

国立競技場で行われた早明戦=2013年12月1日 (c)朝日新聞社

 12月4日(日)、「伝統の」という枕詞付きで語られる関東大学対抗戦グループの早稲田大学と明治大学の対戦、いわゆる「早明戦」が行われる。かつては毎年のように全勝で対戦し、その後の全国大学選手権でも大学覇者の座を争っていた両校だが、いまやすっかり帝京大学の後塵を拝し、実力では、もはや大学ラグビー界を代表するチームではない。

 それでも、関東ラグビー協会が主催してリーグ戦形式で実施されている大会の一部でありながら、両校間の対戦が先に始まった歴史的経緯などから常に12月第1日曜日に固定され、11月23日の早慶戦とともに特別扱いを受けている。

 一方、全国大学選手権は今シーズンから再び大会方式が変更される。2012年度に導入されて4シーズン続いた18校による3ステージ制は廃止され、14校がシード制度のある勝ち上がり方式で戦うことになった。日本ラグビー協会は変更の理由を「実力の接近した試合を行うことで、大学ラグビーの強化をはかるため」と説明する。しかし、伝統の一戦を動かせない窮屈な日程の中での苦肉の策という感も否めない。

 硬直化した試合日程がある一方で、大学日本一を決める大会の制度はコロコロと変わる――。そんな現状からは、日本ラグビー協会が考える「大学ラグビー」のあるべき姿、進むべき方向は見えてこない。

 一方、「大学スポーツ」全般に目を向けると、今年は今後の大きな変化に繋がる重要な動きがあった。政府・与党による「日本版NCAA構想」だ。NCAAとは全米大学体育協会のこと。米国の1300以上の大学が加盟し、年間約1000億円の収益を上げていると言われる。「日本版NCAA構想」は、このNCAAをモデルにした日本の大学スポーツのビジネス化だ。

 往時の人気はなくなったとはいえ、早明戦は旧国立競技場の競技観客数の最多記録を持ち、今も大学ラグビーの人気カードは1万5000人以上の集客を誇る。少なくとも現在の日本の大学スポーツ界では上位に位置付けられる優良コンテンツだ。それなのに、ラグビー界には「日本版NCAA構想」に積極的に対応していこうという動きもまた見えない。


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