手術の最大のメリットは、人工関節を入れることで痛みがほとんどなくなり、歩いたり動いたりできるようになること。日常活動の支障はほとんどなくなるでしょう。日本では、人工膝関節、人工股関節の手術はそれぞれ年に5万件以上おこなわれており、ポピュラーな手術になりつつあります。かかりつけの整形外科で手術の相談をすれば、設備や医師がそろっている病院を紹介してもらえます。

 手術では骨を削り、出血が多くなることもあるため、入院が必要です。手術後のリハビリなどのスケジュールは病院によって異なりますが、一般的に、翌日には立ったり座ったりというリハビリを開始し、数日後から歩行訓練など本格的なリハビリが始まります。術後の経過に問題がなく、歩くことや階段の上り下り、トイレなど、日常生活に支障がない程度に動けるようになったら退院となります。術後2~3週間で退院となるのが一般的です。

 手術により痛みから解放されることも多く、筋力が改善すれば、さらに積極的に動けるようになります。手術の後も関節を支える筋力をキープして、一生自分で歩けるように筋力トレーニングやストレッチを続けましょう。

※週刊朝日MOOK「痛い!首腰ひざのいい病院2017」より抜粋