連載第1回を特別公開! 太田省一「マツコの何がデラックスか? 現代タレント考」 (2/8) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

連載第1回を特別公開! 太田省一「マツコの何がデラックスか? 現代タレント考」

このエントリーをはてなブックマークに追加
太田省一dot.#朝日新聞出版の本
芸人最強社会ニッポン (朝日新書)Amazonで購入する

芸人最強社会ニッポン (朝日新書)
Amazonで購入する

■はじめに

 マツコ・デラックス――。いま、テレビでその姿を目にしない日はないと言っていい。

 レギュラー番組が週8本(2016年8月現在)。ほとんどの民放キー局で、ほぼすべての曜日に登場している。

 それだけではない。16年上半期、CMに起用した企業は12社を数え、有村架純、広瀬すずといった旬の若手女優を抑えて「CM女王」に輝いた。こうしたCMでの露出も加味すれば、テレビにはいつもマツコが映っている状況だ。

 現在テレビタレントとして、いわばトップの座にあるマツコ・デラックスだが、その理由はどこにあるのだろうか?

 まずは当然、マツコ本人の才能と魅力があるだろう。

『5時に夢中!』(TOKYO MX)などで見せるコメンテーターとしての「切れ味の鋭さ」、大物芸人、アイドル、そして一般人と相手が誰であっても面白くできる「トーク力」、そしてCMやドラマなどで見せる意外に達者な「演技力」など、まさにマルチタレントの名にふさわしい。

 あるいは、身長178センチ、体重140キロ、スリーサイズすべて140センチというその丸々とした大きな体型が醸し出す「マスコット的な親しみやすさ」もあるかもしれない。そんな風貌のマツコが美味しそうに食べ物を頬張る姿に、どことなく可愛らしさを感じる視聴者もいるはずだ。

 しかしその一方で、私たちはマツコが社会的なマイノリティのひとりであることもよく知っている。マツコは女装家であり、性的少数者としてLGBTに属する。自分を含むそうした人々に対する差別に対して反論することもあるし、例えば『さんまのホントの恋のかま騒ぎ』(TBSテレビ系)などに、いわゆる「オネエタレント」のひとりとして番組に出演することもある。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい