前半の100mを1分00秒79で折り返すと、100m~150mを32秒12、150m~200mまでを32秒29でまとめ、最後の5mは先行していたミレイア・ベルモンテガルシア(スペイン)とマデリーン・グローブス(オーストラリア)に迫る泳ぎをみせた星は、2分05秒20の3位、銅メダルでフィニッシュ。日本競泳女子としては史上3人目となる、2大会連続でのメダル獲得を果たした。

 星は高校1年生でバセドウ病を発病し、投薬治療で調子を整え続けてきたが、2014年に悪化。水泳をやめなければならないかもしれない、という状況まで追い込まれたが、手術を決意する。手術を乗り越えて、昨年のロシア・カザン世界水泳選手権では悲願の金メダルを獲得。病を乗り越えてリオデジャネイロ五輪の代表の座を手にし、これで、五輪のことだけに集中できるはずだった。

 しかし、常に悔しさをバネにして成長してきた星にとって、金メダルを獲得したことはプラスよりも、大きな重圧となってマイナス方向に働いてしまった。モチベーションの保ち方に悩む日々を過ごし、それが結果にも直結し、思うような泳ぎができないレースが続いた。

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