泊まれる学校 さる小の校舎内の様子。
泊まれる学校 さる小の校舎内の様子。

 「泊まれる本屋」に「泊まれる水族館」……最近、何かと話題になる意外な「泊まれる」場所。そんな中から、今回は誰もが一度は夜を過ごしたいと思ったであろう場所、「泊まれる学校」に注目した。実は全国には、廃校を利用した宿泊施設が点在しているのだ。

 廃校というと田舎をイメージしがちだが、実は都心からそう遠くない場所にも、泊まれる学校はある。群馬県のみなかみ町にある「泊まれる学校 さる小」は東京から車で2時間ほどで行くことができる。教室、グラウンドはもちろん、音楽室や家庭科室、図書室など様々な「教室」が利用可能。家庭科室には調理器具もそろっているので、調理実習を思い出しながらみんなで料理してみるのも楽しそうだ。夏季(7月~8月)はプールが利用可能なので、学校のプールを貸し切る、なんていう贅沢なこともできる。

 学校でやりたいことのひとつとして数えられるであろう、夜の肝試しはもちろん、校庭での花火大会もOK。キャンドルナイトもできるとのことなので、ろうそくを消しながら怪談話をする「百物語」なんかも、雰囲気たっぷりに開催できそうだ。

 アクセスのよさもあって、首都圏からの利用客が多いさる小。やはり運動会や肝試しなど、廃校というロケーションを生かした利用が多いというが、なかには結婚式や入社式を行う団体もあったのだとか。

 人気スポットのため、予約は4月と10月に行われる抽選でとる必要があるが、抽選終了後は空きのある日程なら通常予約が可能とのこと。夏休み以外の平日がねらい目ということなので、気になる方はチェックしてみてはいかがだろうか。

 一方、四国にはロケーション抜群の泊まれる学校がある。愛媛県今治市の「大三島 ふるさと憩いの家」は小学校をリニューアルした木造の宿泊施設。げた箱や長い板張りの廊下などは、木造の学校ならではの趣がある。こちらは教室を客室として利用しているが、それぞれの部屋には畳が敷いてあるので、足をのばしてリラックスすることができそうだ。

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