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大井競馬場の女子率が上昇 きたる午年は競馬場がホット

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競馬観戦型レストラン「ダイアモンドターン」での「TCK女子会」は人気イベントのひとつ

競馬観戦型レストラン「ダイアモンドターン」での「TCK女子会」は人気イベントのひとつ

女性がもっと楽しめる競馬場作りをっていきたい」と語る青柳広報担当課長

女性がもっと楽しめる競馬場作りをっていきたい」と語る青柳広報担当課長

トゥインクル開催日は毎日、女性だけのファンファーレ隊「東京トゥインクルファンファーレ」が後半レース発走のファンファーレを生演奏をし ている

トゥインクル開催日は毎日、女性だけのファンファーレ隊「東京トゥインクルファンファーレ」が後半レース発走のファンファーレを生演奏をし ている

 午年を目前に控えた年の瀬。東京・大井競馬場のナイター競馬「トゥインクルレース」では女性客の姿が目立つ。カップルや女性同士のグループ、さらには一眼レフカメラを片手にパドックをひとり眺める女性までいる。なぜ、大井競馬場に女性が増えているのか?  
 
 大井競馬場を運営する東京シティ競馬(TCK)は、長年に渡り「女性客取り込み作戦」に取り組んできた。例えば、女性でも気軽に遊びに来ることができるようなお洒落な雰囲気作り。ガラス張りの建物、清潔なトイレ、通路の壁のデザインに至るまで、一昔前の競馬場とはまったく異質の空間が広がっている。来年には新しいコンセプトで設計された新スタンドも建設される。4号スタンド内には競馬を観戦しながらゆっくり食事ができる競馬観戦型レストラン「ダイアモンドターン」もある。

 その「ダイアモンドターン」で有名シェフの作る料理を堪能できるプレミアムな女子会、初心者の女性にも競馬の面白さがわかるような競馬セミナー、「浴衣de馬コン in TCK」と題した合コンイベントも催すなど、東京シティ競馬では女性をターゲットにしたイベントを頻繁に開催してきた。
 
 加えて今年、若い女性に支持されている人気モデルをキャンペーンキャラクターに起用したことも、女性客獲得に大きく貢献しているという。昨年4月、TCK史上初の女性課長となった青柳幸恵広報担当課長に話を聞いた。

「おかげさまで女性のお客様は増加傾向にあります。TCKでは長年、女性向けのイベントを数多くやってきましたが、特にこの1、2年、その努力が実りつつあります。ちなみに過去6年での来場者に占める女性の割合は13.4%から15.6%とわずかに増えている程度です。ただ、以前まで女性の方は男性に連れて来られた“受け身”の方が圧倒的に多かったのですが、最近は自発的にいらっしゃる方が増えている。その質の違いは数字に表れない部分ですが、取り組みの成果を感じています」  

 一方、TCKが女性客を呼び込もうと取り組むのには、こんな寂しい事情もある。

 実はこの10年で、大井競馬場の総来場者数はほぼ半減している。TCKの佐藤和也広報係長は「最大の原因はネットの存在」と指摘する。

 ネットで馬券を買う人数は10年で200万人近く増えているものの、ネットでは一人当たりの馬券購入単価が低いため、全体の売上げはむしろ右肩下がり。ネットを含めると馬券購入者の総数は増えているが、売上金額は年間1200億円程度あったものが今や1000億円を割り込むほどに減っているのである。

 そこで女性客を競馬場に呼び込むことで、若い世代の競馬ファンを取り戻し、来場者数全体の底上げ、収益アップを図ろうというわけだ。

「競馬場に来ていただかないと、購入金額も少なくなる。お客様もレースの熱さを体感しないで、結果だけを見るというようなスタイルになりがちですから、どうしても熱量は低くなる。ジョッキーも多くのファンに見られた方が、レースもより集中できると漏らしています。こうなると収益の問題だけではありません。競馬文化そのものが先細りしてしまいます。とにかく多くの方に競馬場に来ていただけるよう、女性のお客様にもっといらしていただければと思います」(青柳課長)
 
 競馬、冬の時代。大井競馬場で女性客が目立ち始めたのは、競馬復活の兆しか。さらなる女性客獲得について、青柳課長は「女性目線でどんどん改革を進めたい」と意気込む。競馬場はどこまで変わることができるか。TCKの取組みに午年の2014年は注目が集まりそうだ。


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