【写真1】料亭の人は、何のために松の葉を入れたのでしょう?
【写真1】料亭の人は、何のために松の葉を入れたのでしょう?
【写真2】ホテルの人は、なぜカバーをかけたのでしょう?
【写真2】ホテルの人は、なぜカバーをかけたのでしょう?
【写真3】百貨店の人はなぜ、袋を「プチプチ」にくるんだのでしょう?
【写真3】百貨店の人はなぜ、袋を「プチプチ」にくるんだのでしょう?
【写真4】治療院の人はなぜ、靴に毛布を掛けたのでしょう?
【写真4】治療院の人はなぜ、靴に毛布を掛けたのでしょう?
【写真5】送り主の経営者は、なぜ写真を載せたのでしょう?
【写真5】送り主の経営者は、なぜ写真を載せたのでしょう?
【写真6】パンフレットと付せんに込められた意味(1)商品の詳しい情報を伝えるため(2)プレゼントの価格が相手に伝わることへの「アラート」
【写真6】
パンフレットと付せんに込められた意味

(1)商品の詳しい情報を伝えるため

(2)プレゼントの価格が相手に伝わることへの「アラート」

【写真7】不思議な形をした靴べらに込められた意味……腰痛を持つ人が、腰を曲げなくても靴が履けるように
【写真7】不思議な形をした靴べらに込められた意味……腰痛を持つ人が、腰を曲げなくても靴が履けるように

「モノが売れない時代になった」と言われて久しい。しかし、それでも常に行列の絶えないお店があり、成長し続ける会社があり、結果を出し続けるビジネスパーソンがいる。商品の「値段」や「質」がほとんど変わらなくても、売れる人と売れない人、繁盛しているお店とそうでないお店がある。

 これは、なぜなのか?

 本連載では、プルデンシャル生命2000人中1位の成績をおさめ「伝説のトップ営業」と呼ばれる川田修氏が、あらゆる仕事に通ずる「リピート」と「紹介」を生む法則を解き明かした話題の新刊『だから、また行きたくなる。』から、「序章」の全部を特別掲載する。(構成:今野良介)

●少しだけ違う「何か」に気づきますか?

 【写真1】~【写真5】に、あなたはどのような印象を持たれるでしょうか。

「へえ、なるほど」と感心されるでしょうか。
「わかる!すごい!」と共感していただけるでしょうか。
「で、それが何?」と疑問に思われるでしょうか。

 素直な心で、ご覧になってみてください。

【写真1】
 まずは、岡山県にある、とある料亭のひとコマです。多くの人が、大切なお客さまをおもてなしするときにお連れする、地元企業の間で評判のお店だそうです。

 写っているのは、飲みさしのビール瓶を入れておく「受け皿」。そこに、松の葉が入っています。

 料亭の人は、何のために松の葉を入れたのでしょう?

【写真2】
 ビジネスホテル、シティホテル、高級ホテル。ホテルのグレードにかかわらず、客室に体重計が置かれていることがあります。

 ある老舗ホテルに宿泊したときも、やはり部屋に体重計がありました。しかし、ほかのホテルとは少しだけ違っていました。

 ホテルの人は、なぜカバーをかけたのでしょう?

【写真3】
 私には、アシスタントをお願いしている女性が2人います。その1人の誕生日が近づき、プレゼントを贈ろうと百貨店に電話注文しました。電話口で女性へのプレゼントであることを伝え、小さな瓶に入った、バスオイルのセットを注文しました。

 ほどなくして、商品が届きました。プレゼントだけでなく、同梱されていた紙の手提げ袋にも緩衝材が巻かれていました。

 百貨店の人はなぜ、袋を「プチプチ」にくるんだのでしょう?

【写真4】
 ある年の冬、ギックリ腰をやってしまい、治療院に行ったときのことです。器具や薬を使わない独特の手法で全身をやさしくマッサージしていただいて、痛みはすっかり軽くなりました。

 治療が終わり、帰宅しようとしたときのことです。下駄箱を見ると、小さな毛布のようなものが、自分の靴にかけられていました。

 治療院の人はなぜ、靴に毛布を掛けたのでしょう?

【写真5】
 私のお客さまの経営者から、本社が移転するというお知らせをいただきました。私と同じ「川田姓」ということもあり、とても親近感を覚えている社長です。

 移転のお祝いに花を贈ると、後日、お礼状をいただきました。そのお礼状には、私が贈った花の写真が添えられていました。

 送り主の経営者は、なぜ写真を載せたのでしょう?

 あなたは、5枚の写真を見て、どのようなことを感じましたか?

 なぜ、ビール瓶の受け皿に松の葉が入っていたのか?

 なぜ、体重計にカバーがかけられていたのか?

 なぜ、プレゼントだけでなく、手提げ袋にも緩衝材が巻かれていたのか?

 なぜ、下駄箱の靴に毛布がかけられていたのか?

 なぜ、お礼状に、贈った花の写真が添えられていたのか?

 もっと仕事で成長したい。もっと売上を伸ばしたい。

 もっとお客さまに喜ばれるサービスをしたい。もっといい会社にしたい―。

 もしあなたがそう願っているのなら、そのヒントが、この5枚の写真にあります。

 5枚の写真は、いずれも私が「すごい!」と思って撮影したものです。
私は、どこに心を動かされたのか。まずは、その理由からお伝えします。

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松の葉に込められた「おもてなし」とメッセージ