【ビルボード 2021年 年間UGC Songs】ピノキオピー「神っぽいな」が首位、2014年発表「アスノヨゾラ哨戒班」がトップ10入り
【ビルボード 2021年 年間UGC Songs】ピノキオピー「神っぽいな」が首位、2014年発表「アスノヨゾラ哨戒班」がトップ10入り

 2022年の年間Billboard JAPAN UGCソングチャート“TOP User Generated Songs”で、ピノキオピー「神っぽいな」が首位を獲得した。

 本チャートは「踊ってみた」動画など、YouTubeで公開されているユーザー生成コンテンツ(UGC)のみを集計したチャートだ。「神っぽいな」の公式ミュージック・ビデオは、2021年9月17日の公開から5,000万近い再生数を記録しており、“Adoに歌ってほしい曲”企画で選ばれたAdo歌唱バージョンは約4か月で1,700万回再生を記録。まふまふ&天月、ころん、莉犬、湊あくあ&天音かなた、フィッシャーズなど、人気歌い手/YouTuberたちによる投稿も1年を通してコンスタントに続いた。本曲は2021年12月29日に初首位を獲得し、年間で通算14回の首位に。上半期で一気に積み重ねたポイントに下半期の落ち着きながらも継続的に稼いだポイントが加わって、年間チャートを制した。

 続く2位はツミキ「フォニイ」、3位にDECO*27「ヴァンパイア」、4位に2021年年間トップのKanaria「KING」と、この1年で上位に長くチャートインした楽曲が並ぶ。トップ4は上半期の順位から変動していない。2021年6月に公開された「フォニイ」公式動画の再生数は3,100万回を突破。めいちゃん、星街すいせいの人気動画に加え、和楽器バンドが7月に公開した「フォニイ」が公開5か月で1,100万回以上の再生を記録したことが、下半期も上位をキープする後押しとなった。

 「Surges(feat. 夏背&ルワン)」が年間ダウンロード94位を記録したOrangestarは、IAをフィーチャリングした「Henceforth」「アスノヨゾラ哨戒班」がトップ10入り。後者は2014年の楽曲だが、ゆあるやFantasticYouth、TVアニメ『僕のヒーローアカデミア』の動画と合わせたトガちゃんの映像など、多くの再生回数を記録する動画がここ数年で増えている。今年4月に突如急上昇し、4月27日公開チャートで最高3位を記録して以降、7月20日公開チャートまでトップ20を維持した。TikTokでも馴染みのある本曲は9月中旬に再び浮上し、現在も上位20位圏内をマークする。

 TikTokというバズを意識したショート動画共有プラットフォームとは違い、一曲丸ごと聞かせる・見させることを第一としたYouTubeとニコニコ動画で多くのユーザーを惹きつけるのは、やはり歌声と歌詞の深さだろう。作品をシェアする場所が増え、気軽に何かをシェアすることができる現在、歌い手、ボカロP、VTuberたちがそれぞれのプラットフォームの特性・ユーザーの好みを知り、使いわけることで、新しいリスナーに出会う可能性は大いにある。

Text:Mariko Ikitake

◎【Billboard JAPAN TOP User Generated Songs of the Year 2022】トップ10
1位「神っぽいな」ピノキオピー
2位「フォニイ」ツミキ
3位「ヴァンパイア」DECO*27
4位「KING」Kanaria
5位「ロウワー」ぬゆり
6位「グッバイ宣言」Chinozo
7位「アイデンティティ」Kanaria
8位「踊」Ado
9位「Henceforth (feat. IA)」Orangestar
10位「アスノヨゾラ哨戒班 (feat. IA)」Orangestar

集計期間:2021年11月29日(月)~2022年11月27日(日)