LCDサウンドシステム、新型コロナ新規感染者数急増のため連続公演を中止
LCDサウンドシステム、新型コロナ新規感染者数急増のため連続公演を中止

 現地時間2021年12月19日、LCDサウンドシステムが米ニューヨークにあるブルックリン・スティールでの【You Are Here】連続公演の最後の3公演(12月19日~21日)を新型コロナウイルスの新規感染者数が急増したため、中止したことがわかった。

 バンドはインスタグラムに、「チケットを返金して、別の機会に再チャレンジしたいという皆さんの声に加え、新しい情報、病院の収容人数、バンドやスタッフ、会場の声もあります。この決断を下すために十分な数のキャンセルの申し出がありました。同時に最新情報を得た今、自分たちのためにも公演を中止したいと思うようになりました」と綴った。

 この投稿は、感染力の強いオミクロン株が米国内で猛威を振るい始め、米ニューヨークで新型コロナウイルスの患者が急増する中、LCDサウンドシステムが連続公演を続行すると発表してからわずか2日後に行われた。ジェームス・マーフィー率いるLCDサウンドシステムは、チケットの返金について連絡をくれたファン、チケットを購入したファンに感謝し、20日間にわたり予定していた公演に来場予定だったがそれが叶わなかったファンに謝罪した。

 「遠方から観に来る予定だった皆さん、今回のチケットを必死で手に入れてくれた皆さんへ。もちろん、返金はしますし、先日言ったように、次回ニューヨークで演奏する時は、真っ先にチケットが買えるように優先します……私たちは努力しました、本当にしました。最後の公演で、たくさんの人がマスクを着用しているのを見ることができて心強かったです。この公演を成功させようと思ってくれた皆さんにとても感謝しています。でも、この新しい流行が私たち全員にとってどんな意味を持つのかがわかるまで、再度待たなければなりません」と説明した。

 今回のLCDサウンドシステムによる公演中止は、米ニューヨークのブロードウェイ公演の中止や、ラジオ・シティ・ミュージック・ホールで行われる毎年恒例のクリスマス・スペクタキュラーなどのイベントのキャンセルが相次ぐ中で発表された。米NYで撮影されている人気TV番組『サタデー・ナイト・ライブ』の年内最終放送回も、観客や音楽ゲストのチャーリーXCXなしで放送されることが直前に決定された。

 週末、アンソニー・ファウチ博士はインタビューで、最新のコロナウイルスの変異株により、米国は非常に厳しい冬を迎えることになると警告し、最も感染しやすく死亡している人々の大半を占めるワクチン未接種者に呼びかけた。WHOは、オミクロン株の事例が1日半から3日ごとに倍増していると報告しており、ファウチ博士は、この数週間でオミクロン株が「主要な株」になると予想した。

 米CDCは、ブースターを受けたワクチン接種者に比べてワクチン未接種者が新型コロナウイルスで死亡するリスクは20倍、陽性となるリスクは10倍というデータを先日発表した。米ニューヨークでは、3日連続で新型コロナウイルスの新規患者数の記録を更新し、22,000人以上が陽性となった。