ガールズグループはどれも売れ方が違う?! AKB48とPerfumeを比較【Chart insight of insight】
ガールズグループはどれも売れ方が違う?! AKB48とPerfumeを比較【Chart insight of insight】

 今週のHot100は、AKB48の新曲「ジャーバージャ」が圧倒的な強さを見せて首位を獲得した(【表1】)。CDの売り上げ総数はなんと120万枚超。岡田奈々が初のセンター・ポジションだとか、往年のディスコ・サウンド風の楽曲といった話題性を駆使し、一気に売り伸ばすパワーは尋常ではないといえる。

 ただ、AKB48は、CDを売ることに注力しているため、あくまでも力技という印象が強い。動画の再生数も2週間前に公開された当初は39位だが、その後はあまり伸びていない(赤のグラフ)。ラジオのオンエア回数に関しても、発売週のみ30位まで上がっているが、それ以外は圏外だ(緑のグラフ)。ツイッターのつぶやき数こそそれなりに上位にいるが(水色のグラフ)、1位を獲得した楽曲の割にはプロモーションが薄いという印象だ。逆に言えば、短期間でここまで一気に売り切るポテンシャルがあるわけだ。

 同じリリース・タイミングだったPerfumeの新曲「無限未来」と比べると、その違いがはっきりとわかる(【表2】)。セールス数は4万4千枚なので、桁は違うが、それでも今週は4位にランクイン。こちらは映画主題歌ということもあって、2カ月前から告知が始まり、ビジュアルやミュージックビデオを小出しにしながら話題作りを積極的に行ってきた。特にラジオ・プロモーションには力を入れており、3/12付では5位、今週は3位とラジオのオンエア回数では好成績を残している(緑のグラフ)。ミュージックビデオもじわじわと閲覧数を伸ばしており、全体的にバランスのいいプロモーションが行われていることがわかる。

 どちらのやり方がいいというわけでもないが、アーティスト毎に合った戦略はあり、いずれも外さなければ好結果を生む。他にも、欅坂46やTWICEなどはまた違った動きをしているので、それぞれを比較しながら人気の秘密を確認してみてはいかがだろうか。Text:栗本斉