良い意味で久々にちょっと下品なアルバムに出会った!? 話題の兄弟ラップ・デュオの最新作『シュリムライフ2』(Album Review)
良い意味で久々にちょっと下品なアルバムに出会った!? 話題の兄弟ラップ・デュオの最新作『シュリムライフ2』(Album Review)

 米ミシシッピ州、テュペロ出身の2人組兄弟ラップ・デュオ、レイ・シュリマー。2014年、シングル「ノー・フレックス・ゾーン」でデビューし、同曲がR&Bチャート11位、ラップ・チャートでは8位にランクインするヒットに恵まれ、注目される。同年にリリースした2ndシングル「ノー・タイプ」は、R&Bチャート3位、ラップ・チャート2位まで上昇し、ソング・チャート(総合)では16位にランクインする大ヒットを記録した。

 両曲が収録されたデビュー・アルバム『シュリムライフ』(2015年)は、米ビルボード・アルバム・チャートで5位デビューを果たし、R&B/ラップ・チャート共に初の首位獲得を果たす。その大ヒットからおよそ1年ぶりとなる2ndアルバム、『シュリムライフ2』が、本日2016年8月12日にリリースされた。

 ゲストには、フロリダ州出身の19歳の新星ラッパー、コダック・ブラックや、グッチ・メイン、ジューシー・Jなど色濃いメンツが参加していて、クランク時代を築いた一人者、リル・ジョンもクレジットされている。プロデュースは、タイガやビッグ・ショーンのヒット曲を手掛けた、トラックメイカー、DJマスタード等が担当している。

 2000年代中期のクランク・サウンドが蘇ったようなタイトルもあり、良い意味で「久々にちょっと下品なアルバムに出会った」という印象を受ける。日本人の耳には馴染み難いかもしれないが、コアなヒップホップファンは、ハマれるタイプのアルバム。全盛期のリル・ジョンやT.I.、ジェイダキスあたりにハマった方なら間違いないだろう。

Text:本家一成