空港!?じゃないよねと確かめたくなるイメージングエアポート
空港!?じゃないよねと確かめたくなるイメージングエアポート
思わずはっとなりそうな!?イメージングスカイウォーキング
思わずはっとなりそうな!?イメージングスカイウォーキング
360°映像体験ができるハンドヘルドディスプレー
360°映像体験ができるハンドヘルドディスプレー
キヤノンの過去を振り返る歴時コーナーより 1950年代 IVSb
キヤノンの過去を振り返る歴時コーナーより 1950年代 IVSb
1960年代 キヤノネット
1960年代 キヤノネット
文化財保護の目的で行われている“綴プロジェクト”の成果のひとつ。雲龍図の複製
文化財保護の目的で行われている“綴プロジェクト”の成果のひとつ。雲龍図の複製
国宝『洛中洛外図屏風』の複製
国宝『洛中洛外図屏風』の複製
レッドラインを引いた、次世代PROインクジェットプリンター(試作機)
レッドラインを引いた、次世代PROインクジェットプリンター(試作機)
有効約1.2億画素のCMOSセンサーを載せたEOSの試作機。これを用いて真上から撮影したものをプリントしている
有効約1.2億画素のCMOSセンサーを載せたEOSの試作機。これを用いて真上から撮影したものをプリントしている
有効約1.2億画素の試作EOSで撮影した写真のプリント
有効約1.2億画素の試作EOSで撮影した写真のプリント
光と超音波を用いて、血管を3次元で可視化するという新型マンモグラフィー
光と超音波を用いて、血管を3次元で可視化するという新型マンモグラフィー

 キヤノンは4日、2000年から5年毎に開いている同社のプライベートイベント“Canon EXPO”を開催した。

Canon EXPO 2015 Tokyoギャラリー

 今回開かれた“Canon EXPO 2015 Tokyo(会場:東京国際フォーラム)”のテーマは[2020年の東京]。カメラをはじめ、プリンター等を手掛ける同社のセンシング技術・印刷技術を応用/発展させ、映像分野やビジネス支援のシステム、さらに医療や教育など幅広い分野の技術を紹介している。※関係者などに向けたプライベートイベントのため、一般の入場はできない。

 今回のイベントでは、全19ものセクションがホール棟および地下展示ホールを使って縦横無尽に展開され、22ページわたるガイドブックがその展示内容の多さを物語っていた。

 会場の入り口には、自動改札機のような機械があり、ここで招待状に印刷されたQRコードをかざして入場。なんだか飛行機の搭乗手続きを思い出させるような光景だなと思いつつも先へ進んで行くと、ある部屋の入口に到達した。

 薄暗い部屋の中へ入ると、窓の外に飛行機が1機止まっている風景が目に飛び込んできた。一瞬場所を間違えたのかと驚いたのだが、そこは“イメージングエアポート”と名付けられた展示コーナーだった。

 高精細なプリント技術を使って、“プリントは、どこまで本物に見えるか”にチャレンジした展示だという。近寄っていってよーく見れば気づくのだが、少し離れて、かつ指定されたベストポジションからの眺めは、本物の風景としか思えない出来栄えだ。

 イメージングエアポートを出立し、次のコーナーへと向かう。すると今度は何やら手すり越しに下を覗きこんでいる人たちが居た。同じようにして覗き込んでみると、今度は高層ビルの上から街を見下ろしたようなシーンの高精細な写真が置かれているのだった。

 “イメージングスカイウォーキング”と名付けれられたこのコーナーでは、これが写真であることは分かっているのにもかかわらず、見ているうちに、高いところから下を覗きこんでいるという感覚になってくるという不思議な体験ができた。これでもし、下から吹き付ける風があったのなら怖さ倍増ではないかと思えるほどだった。

 同コーナーの写真は、現行製品の「EOS 5Ds」(約5060万画素)で撮影されたのだという。これが5000万画素の成せる業なのだなと感心していたが、今回はさらに高画素、超高画素なカメラの展示も行われている。

 それが、今年9月に試作機による実験情報を公開した有効約1.2億画素のCMOSセンサーを載せたカメラ。このカメラはEOS・プラットフォームに載せた試作機で、今回は被写体(本や小物など)を真上から撮影するセットが用意されていた。そうして撮影した写真のプリントも展示されており、プリントからは本や小さな切手の質感までも再現されていることが見て取れる。大きな本の上にマメ本が乗せられており、マメ本の文字までもくっきりと見えているがポイントだという。

 カメラもさることながら、プリント技術も高くないとここまでは再現できないだろうとおもっていると、プリントの説明パネルに何やら“次世代PROインクジェットプリンター”の文字が。言わずもがなカメラの高画素化に合わせてプリンターもそれなりに対応させないと、ということで、すぐ隣に大型のプリンターのコーナーがあったのだなと、腑に落ちた。

 プリンターのコーナーでは、見るからに業務用とおぼしき大型のプリンターに並んで、A2サイズ・12色対応の小振りなプリンターも参考出展されていた。そして、ここに並ぶプリンターには共通の特長がある、それがレッドライン。EOS用のレンズにみられるアノ赤いラインは高画質を象徴するものとして、これら次世代のプリンターの高画質性を表すため、外装に引かれるのだという。ブラックボディの単なるワンポイントではない!

 また、同社のプリント技術をもちいた文化財の複製品を制作する“綴プロジェクト”のコーナーでは、原本をボストン美術館が所蔵している『雲龍図』や国宝『洛中洛外図屏風』の高精細複製品を展示。鑑賞には精巧な複製品を使用して、原本は良好な環境で保存するといった文化財保護の活動の一部が紹介されていた。<次のページへ続きます>

次のページ