背景の人工物をなるべく見せないように、1.4倍のテレコンバーターを装着して、ライオンのタテガミが画面から若干切れてしまうくらいにフレーミングした。野生感を出すのにあえて手前の岩を前ボケで取り入れた■キヤノンEOS 7D MarkII・EF100~400ミリ F4.5~5.6L IS II USM×1.4・シャッター速度優先AE・1250分の1秒(絞りf6.3)・ISOオート(2500)(撮影/井村淳)
檻越しの動物を狙う時は、カメラのオートフォーカスの設定にもよるが動物より手前にある檻にピントが合ってしまうことがよくある。フォーカスフレームを1点など小さくして檻の格子の間から狙うようにしよう。この時にボケて見えなくなったとしても格子が動物の目にかからないようにカメラポジションを微調整することも大事である■キヤノンEOS 7D MarkII・EF100~400ミリ F4.5~5.6L IS II USM・シャッター速度優先AE・250分の1秒(絞りf5.6)・ISOオート(640)(撮影/井村淳)
ガラスやアクリル板越しに動物を狙う時は、ガラスやアクリル板に対して垂直方向にぴったりとレンズをつけられれば映り込みを防ぐこともできるが、そんな場所ばかりとは限らない。特に天気のよい時は映り込みがくっきりと出てしまう。映り込みは黒色を映り込ませれば消えるので、自分だけでも黒い服を着用し、黒い手袋などもおすすめである■キヤノンEOS 7D MarkII・EF100~400ミリ F4.5~5.6L IS II USM・シャッター速度優先AE・640分の1秒(絞りf5.6)・ISOオート(320)(撮影/井村淳)
この写真では、ライオンの背景の遠くにパラソルがある。さらに頭の上から杭が突き出ているように見える。気がつかずに写してしまうととても邪魔な存在である。テレコンバーターを使って人工物を入れない工夫をして撮影したのが、冒頭の写真である■キヤノンEOS 7D MarkII・EF100~400ミリ F4.5~5.6L IS II USM×1.4・シャッター速度優先AE・1250分の1秒(絞りf6.3)・ISOオート(2500)(撮影/井村淳)
動物の展示される運動場に草が生い茂っていたので、普段の動物園感を隠し、まるで野生の中で出合ったように狙うことができた。草が生い茂っても通り道が決まっているようで獣道ができていた。きっと待っていればここに来ると思い、構図を決めて構えているとイメージどおり来てくれた。実際にこのヤブイヌが生息している環境と植生が同じかどうかは定かではないが、見た目の野生感は十分に表現できたと思う■キヤノンEOS 7D MarkII・EF100~400ミリ F4.5~5.6L IS II USM・シャッター速度優先AE・640分の1秒(絞りf5.6)・ISOオート(800)(撮影/井村淳)
「サクラ」猿山から20メートルくらい離れた飼育場の外に咲いていたヤエザクラを前景にボカしてみた。ピンク色で春らしさを見せたかったので前ボケのサクラが暗くならないようにややオーバーめの露出に設定した■キヤノンEOS 7D Mark II・EF100~400ミリ F4.5~5.6L IS II USM・シャッター速度優先AE・1000分の1秒(絞りf5.6)・ISOオート(640)(撮影/井村淳)
前ボケで邪魔ものを隠す
飼育されている鳥などで識別用に付けられている脚環が見えると動物園感が出てしまう。そこで、飼育場の周りに植えてある生垣を前ボケに脚の部分を隠すように重ねてみた。前ボケは透けるので完全に脚環を隠せなくても目立たなくなった■キヤノンEOS-1D X Mark II・EF100~400ミリ F4.5~5.6L IS II USM・シャッター速度優先AE・640分の1秒(絞りf5.6)・ISOオート(500)(撮影/井村淳)