おぎわら・ひろし/1956年、埼玉県生まれ。広告制作会社勤務、コピーライターを経て作家に。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞、16年『海の見える理髪店』で直木賞を受賞(撮影/写真映像部・東川哲也)
『笑う森』(2420円〈税込み〉/新潮社)樹海のような深い森で発達障害を持つ5歳の男の子が行方不明になる。1週間後に無事保護されるが、一人でどうやって生き延びたのか。母親と叔父が探るうち、訳ありの人々が森に立ち入っていたことがわかる。死体を遺棄しにきた女、ユーチューバーの男、組の上納金を持ち逃げ中の男……。彼らと男の子の遭遇を描く長編小説