会見する「ひかりの輪」上祐代表」(撮影/大平誠)
会見する「ひかりの輪」上祐代表」(撮影/大平誠)
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サリンガスの発生する液体がまかれた地下鉄日比谷線車内を調べる捜査員(c)朝日新聞社
サリンガスの発生する液体がまかれた地下鉄日比谷線車内を調べる捜査員(c)朝日新聞社
サリンガスの発生する液体がまかれた地下鉄日比谷線車内を調べる捜査員(c)朝日新聞社
サリンガスの発生する液体がまかれた地下鉄日比谷線車内を調べる捜査員(c)朝日新聞社

 オウム真理教元代表の麻原彰晃こと、松本智津夫死刑囚(63)ら7人の教団元幹部の死刑が執行されたことを受け、オウム真理教元広報部長で、後継団体「アレフ」から分派した「ひかりの輪」の上祐史浩代表(55)が6日、都内で会見した。「オウム真理教の犯罪については私も教団で重大な責任がある。被害者遺族に深くおわびしたい」と述べた。上祐代表との一問一答全文は以下の通り。

【写真】サリンガスの発生する液体がまかれた地下鉄日比谷線車内

上祐氏「本日、麻原死刑囚を始めとするオウム事件の死刑囚の執行が行われました。本日、7月6日は奇しくもひかりの輪が被害者団体の間で被害者賠償契約を締結した日からちょうど9年目の節目の日でもあります。この日に執行されたことの重みもかみしめ、当団体はより一層被害者の皆様を、被害者賠償に努めるとともに、アレフの拡大抑止などの事件再発防止に努めていきたいと思います。団体を代表してのコメントは以上です。ご質問があれば、よろしくお願いします」

――率直なお気持ちは

上祐氏「9年前に被害者団体の皆さんと賠償契約を締結したまさにその日になったということで、改めて事件の被害者の皆さんへの賠償、及び事件の再発防止に努めなければならないという思いを強くしております」

――死刑執行をどのように知ったのか。その時、最初に思ったことは?

上祐氏「報道機関の知り合いの方から電話で一報をいただきました。第一に思ったことの繰り返しになりますが、被害者賠償契約締結のまさにその日、執行があったという、偶然の一致でしょうが、しかし、それもまたしっかりふまえて今後やっていかなければいけないと思いました」

――オウム真理教が犯した犯罪について、そして麻原死刑囚に対してどのように思うか?

上祐氏「オウム真理教が犯した犯罪についてはその当時、私も教団において重大な責任を有しており、それに鑑み、またこの機会をいただきまして、被害者、遺族の皆様に深くお詫び申し上げたいと思います。そして、麻原死刑囚に関しては10年以上前にオウム、アレフを脱会しておりますので、特段の、かつてのような思いはありません。逆にと言いますか、それ以来、離反し、批判してまいりましたので、この10年間以上そういった意味で一種の緊張があったのは率直なところでありまして、今回の執行によって、その微妙な緊張感が少し落ち着くかと率直なところ思います」

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上祐氏が感じた「緊張感」とは