「私たち、結婚しました!」――続けて届いた2通の結婚報告はがき。お葬式に参列することのほうが増えていたというのに、まさか同年代である50代の友人から結婚話を聞かされるとは。もしかして、と調べたところ、ここ20数年で50歳前後の結婚増加が判明。総数から見れば少ないものの、"50歳からの結婚"が増えていることは間違いないようだ。連載「50歳から結婚してみませんか?」では、結婚という大きな決断を50歳で下すことになった5人の女性の本音とリアルに迫る。第1回は、田島好江さん(仮名・53歳・パート)の場合をお届けする。
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49歳で結婚した田島好江さん(仮名)は7月で結婚4年目に突入する今も変わらず、「行ってきます」「お帰りなさい」のキスはもちろんのこと、毎晩の入浴も一緒、寝るときには手をつないで、というラブラブぶりだ。
でも、かつての田島さんは、そんな愛溢れた生活からは想像できないほど結婚に興味や、魅力を感じておらず、まさか自分が結婚するとは思ってもいなかったという。
親しい友人たちへの結婚報告はその年の年賀状で報告した。皆、喜んでくれたが、今まで独身同盟を組んでいた友人からは、「一生独身だと思っていたから、驚いた」「その年齢で結婚決めたのはどうして?」「どんな心境の変化が起きたの?」「決定打は何?」「勇気あるね~」など反応はさまざまだったとか。
「世間でいう適齢期の結婚ならともかく50歳からの結婚ですから、聞きたいことがいっぱいあるのは当然かもしれませんね。私が逆の立場だったら、同じように、今後の参考のため(?)というのも含めていろいろ聞いたと思います。それになんたって面白そうですもん」
■ひょんなことから同級生の彼と偶然の再会で急接近
「私のOL時代はバブル真っ盛りだったので、周囲の友人たちは結婚するなら3高(高学歴、高収入、高身長)と騒いでいました。私は結婚にまったく関心がなく、仕事も遊びも自分のことが何よりも大事。自分のことがすべて最優先で他人のことなんてどうでもよかった。早い話、自分勝手だったわけですが……。だから、他人と生活するなんて想像もできなかったし、したこともなかったですね。その考えは結婚する49歳まで一貫して変わりませんでしたよ」