それは、自分がいままで培ってきた価値観を見直すことだという。

「日本で暮らしていると、『お金を稼いでいい生活ができれば幸せ』みたいな価値観を持ちやすいけれど、海外の人と話すと、お金がなくても人と人との結びつきが深くて、幸せそうな人がたくさんいます。英語を話せると、彼らの思いや文化を知ることができるし、凝り固まった考えを持たずにいられる。逆に日本のいい部分にも気づけます。英語を学ぶ意味は、そこにあると思います」 

 だからこそ、知らない土地に行きたい。もっと旅がしたい。海外で仕事がしたい。広がる夢に必要不可欠な頼れる相棒、それが山下さんにとっての英語だ。

「話し始めると、英語ってもっと気楽に付きあってよかったんだって気づかされます。海外で『日本語話せる?』って聞くと、『シャベレマス』って片言の日本語を話す人が多い。でも、知っている言葉が『ニンジャ』『スシ』(笑)。えぇ?って思うけど、それでも話してくれるとうれしい。それに比べたら、日本人は比較にならないほど多くの英単語を知っています。単語を並べるだけでも伝わるし、相手は喜んでくれる。英語って、言ったもん勝ちなんです」

◯山下智久(やました・ともひさ)
1985 年、千葉県出身。歌手、俳優として10 代から活躍。主演映画「劇場版コード・ブルー ─ドクターヘリ緊急救命─」(配給:東宝)は7 月27 日公開予定。

(文・神 素子)

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