大量のプーさんが投げ込まれた羽生結弦 (写真・Getty images)
大量のプーさんが投げ込まれた羽生結弦 (写真・Getty images)
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「羽生がくまのプーさんの雨を降らせた」「リンクが黄色に染まった」──2月17日に行われた平昌冬季五輪のフィギュアスケート男子シングルで、羽生結弦がフリーの演技を終えたあとの様子を海外メディアは驚きをもって報じた。

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 フィギュアスケートのリンクに投げ込まれるものといえば、花やぬいぐるみが一般的だが、羽生の場合はプーさんが圧倒的、かつ、その数も尋常ではないということが各メディアの関心を引いたのだろう。米『ワシントンポスト』をはじめ、海外メディアは“プーさんの雨の謎”をこぞって報じ、羽生が過去にプーさんのティッシュケースをリンクサイドに持ち込んでいたという“プーさん好き”のエピソードまでもが、瞬く間に世界に広まった。

 とはいえ、花以外のものがリンクに投げ込まれたのはこれが初めてではない。高価なものからエロティックなものまで、世界ではいろいろなものがリンクの上を飛びかっているようだ。

 たとえば、1984年サラエボ五輪と1988年カルガリー五輪で女子シングル2連覇を果たしたカタリナ・ビット(旧東ドイツ)の場合はロレックスの腕時計、2006年トリノ五輪男子シングル銅メダリストのジェフリー・バトル(カナダ)にはルイ・ヴィトンのバッグ、1988年カルガリー五輪女子シングル銅メダリストのデビ・トーマス(米国)にはドミノ・ピザの箱。日本好きなことでも知られる男子シングルのショーン・ラビット(米国)には、ショートプログラムで『テキーラ』の曲に合わせて演技したことから、1ダースのテキーラのミニボトル(割れないよう包装済み)が投げ込まれた。

 今大会男子シングルで18位となった田中刑事も“花以外のプレゼント”をもらった選手のひとりだ。

 昨年12月に行われた五輪代表最終選考会のことだ。演技を終えた田中に対してスタンドから青い箱が投げ入れられたが、それは遊戯王カードのスペシャルセットだった。通常、リンクに投げ込まれたプレゼントは“フラワーガール、ボーイ”または“スイーパー”と呼ばれる子どもたちが回収するが、遊戯王のカードは田中が自ら拾いに行ったため、一部のファンは「彼は確実にデュエリスト(カードゲーム愛好者)」と盛り上がった。

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