「Some people die every new year.」(毎年、死者が出るんだよ)

「Really?」(本当?)

「Yes, slum's house is weak about roof especially.」(うん。特にスラム街の家の屋根は弱いから)

「Does it pass through?」(通り抜ける?)

「Yes.」(そうなんだ)

 つまり、新年を迎えるフィリピンでは、空から銃弾が降ってくる。そのときに屋外にいたり、銃弾が通り抜けるような屋根の下にいたりしたら危ないので、しっかりとした建物の中でパーティーでも宴会でもしていたほうが安全ということである。とはいえ、スラム街の多くの住居がトタン屋根であり、なかには屋根のないところで暮らす人々だって珍しくない。

 祝い事なのに命を落とすほどのリスクがあるとは、わかっていても考えたくないだろう。でも、場所が変われば、新年であっても安全対策が必要になってくる。海外に出かける時には、ローカルルールもきちんと把握しておきたいところだ。

(文/ジャーナリスト・丸山ゴンザレス、イラスト/majocco)

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