しかし、歯科医師の知り合いがいない、歯科にかかわる詳しい知識もない患者さんが良医を探し出すのは大変なこと。また、多くの患者さんが良医と認めるような歯科医師であっても、その患者さんとは「相性が合わない」ケースも多々あります。

 まず、ある程度絞り込んだ1軒を受診し、その歯科医師と話してみましょう。1軒目で納得できればそれでよし、「何か合わない」と感じたら、別の歯科医師を受診して意見を聞いてみる――そうやって自分が納得して通うことができる歯科医院を見つけるしかありません。また、現在かかっている歯科医師(=主治医)以外の歯科医師に意見を求める「セカンドオピニオン」で、「セカンドオピニオンを聞いてみたら、主治医の説明が納得できるものだと思えた」などと、主治医に対する信頼を深めるケースもあります。

 何を目安に最初に受診する歯科医師を絞り込めばいいのか、ポイントを下記にまとめました。すべてが当てはまるわけではありませんが、参考にしてください。

 歯周病は治療で症状が改善しても、いい状態を保ち続けるにはその後も定期的なメインテナンスが必要です。一生付き合うつもりで、歯科医師を選んでください。

<受診する前>
(1)通いやすい場所にある
(2)歯周病専門医・認定医である
(3)受付や電話の対応がしっかりしている
(4)予約制で十分な時間をとってくれる

<通院初期>
(1)院内や機器、スタッフの身だしなみが清潔
(2)治療計画を説明してくれる
(3)自由診療は見積もりを出す

<診療開始後>
(1)患者さんの質問には必ず答えてくれる
(2)手鏡を持たせたがる
(3)メインテナンスの患者さんが多い
(4)熱心で腕のいい歯科衛生士がいる
(5)自信がない治療は他の歯科医師を紹介する
(6)定期健診の案内がしっかりしている
(7)歯だけでなく全身の健康指導をおこなう
(8)しつこく禁煙を勧める