54位(同48位)には、福岡県「筑紫郡那珂川町」の1073人。自然環境に恵まれ、県庁のある福岡市の中心部から至近距離に位置し、ベッドタウンとして都市化が進んでいる。

 78位(同98位)は大阪府「大阪市西区南堀江」が920人で前回から20ランクと大幅にアップした。2000年前後から若者向けの商業店舗が並ぶ街として人気を集め、大阪都心への職住近接を強みとした高層マンションの再開発も進んでいる。

 僅差で続く80位(同74位)には、福岡県「糟屋郡志免町」の919人。福岡空港に近く、福岡市のベッドタウンとして住宅が開発された。また2つの工業団地があり、機械、金属工業を中心に従事する人も多い。

 92位(同86位)には、神奈川県「横浜市青葉区美しが丘」の860人。東急電鉄が開発する田園都市として広い街路や遊歩道を配し東京都心へのアクセスも良く、1980年代にヒットしたテレビドラマ「金曜日の妻たちへ」の舞台にもなり町のブランドイメージが高い。

 全国の社長のうち、約2割が住む東京都の街が上位を占めたランキングは当然の結果といえる。上位の顔ぶれからは、(1)職住近接、(2)交通アクセスの良さ、(3)買い物が便利であること、(4)繁華街や文化施設にも近いこと、(5)災害リスクの低さなどを重視する「都心回帰」の動きに変わりがないことがうかがえる。

■市区郡別東京都世田谷区が3万8705人でトップ

 さらに範囲を広げて市区郡別でみると、最多が東京都世田谷区の3万8705人。次いで、東京都港区2万5082人、東京都大田区2万1981人、東京都練馬区2万1108人の順で4位までが2万人を超えた。東京都特別区では前回調査と同じ順位が大半の中、新宿区(5位)と渋谷区(6位)がそれぞれ1ランクアップしており、ここでも「職住近接」志向の強まりがうかがえる。

■東京都以外の市区郡別では、前回より順位の下げ幅が大きい

 東京都以外では、14位の埼玉県川口市が1万4046人、17位の鹿児島県鹿児島市が1万1370人、20位の千葉県船橋市が1万699人、21位に町工場が多い大阪府東大阪市が1万618人、22位の千葉県市川市が1万591人と続き、23位の兵庫県西宮市1万583人までが1万人超で上位に並んだ。

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