プロ野球は早くも来季へ向けて動き出している。今秋のドラフトで指名されたルーキーたちの他にも、各球団にはすでに有望な若手たちが多数在籍している。来季の新人王の資格(初めて支配下登録されてから5年以内、海外プロ野球リーグに参加した経験がない、投手は前年まで30イニング以内、野手は前年まで60打席以内)を持つ選手を対象に、次代のブレイク候補たちをセ・パのリーグ別に順位づけしよう。今回はセ・リーグ編だ。
【1位】細川成也(DeNA)
茨城県の明秀学園日立高で高校通算63本塁打を放ち、2016年のドラフト5位でプロ入り。高卒1年目ながらファームで10本塁打を放つと、10月3日の1軍デビュー戦でプロ初スイングでの初本塁打。続く4日にもアーチを放ち、デビュー2戦連発の離れ業をやってのけた。その後、クライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズでも1軍に帯同し、ポストシーズンで7打数3安打2四球1打点と活躍した。自慢は規格外のパワー。そのスイングには夢が詰まっている。まだまだ荒削りな部分が多く残るが、和製大砲誕生のロマンも含めて、1位に推したい。
【2位】阿知羅拓馬(中日)
JR東日本からドラフト4位で中日に入団した本格派右腕。190cm、95kgの日本人離れした体躯から力強いストレートを投げ込み、プロ4年目の今季はウエスタン・リーグで24試合9勝3敗、防御率2.10で最優秀防御率、勝率1位の.750で2冠に輝いた。1軍ではこれまで17試合に登板しているが、通算27回1/3イニングで来季も新人王の資格あり。プロ初先発となった10月4日のDeNA戦では7回2失点の好投。来季は1軍で勝負する。
【3位】宇佐見真吾(巨人)
城西国際大からドラフト4位で巨人入り。2年目の今年8月に1軍昇格を果たし、21試合で打率.350、4本塁打、8打点をマーク。若手の伸び悩みが指摘されるチームにあって、唯一の光明と言える活躍を見せた。ポジションは捕手だが、魅力は何といっても力強く、かつ勝負強いバッティング。すでに1軍で認められた感もあるが、まだ通算45打席のみ。来季のさらなる飛躍は確実だ。