■中部
国立の名古屋大、公立の名古屋市立大、私立の愛知医科大、藤田保健衛生大と四つの医学部がある愛知県が圧倒的に強い。国公立大合格者数トップ40に入った東海、南山、旭丘、滝はすべて愛知県の高校だ。
国公立大合格者数が10年連続日本一の東海は、私立大も1位だ。医学部入試のための特別な指導は行っていないが、もともと医学部志望の生徒が多いところに「医学部に強い高校」というイメージが定着し、医学部志望の男子生徒が集まっているようだ。
医学部志望の女子に人気の南山・女子部も、医学部受験に特化したクラスや指導はない。「女子は地元志向が強いため、自宅から通える名古屋大、名古屋市立大、三重大、岐阜大、浜松医科大や県内の私立大を目指す生徒が多いですね」(濱口吉宏教頭)
一方、滝には医・歯・薬系志望者コースがある。「医・歯・薬系志望者コースでは、医療問題の討論をすることもあります。医学部志望者を対象に、河合塾の講師が年に約20回行う『小論文指導』は、毎年60~70人が受講しています」(戸田誠教頭)
(文/庄村敦子)
※週刊朝日ムック『医学部に入る 2018』から抜粋