葬儀のプロセスと主な手法。『遺族のための葬儀・法要・相続・供養』(二村祐輔監修/池田書店)をもとに作成
葬儀のプロセスと主な手法。『遺族のための葬儀・法要・相続・供養』(二村祐輔監修/池田書店)をもとに作成
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 近年、葬式やお墓は、値段もスタイルも選択肢が増えてきました。先祖代々受け継がれてきた作法にのっとったうえで、「自分らしさ」を出すことも可能です。週刊朝日ムック『はじめての遺言・葬式・お墓』(朝日新聞出版)では、自分の葬式やお墓の準備について解説。残された家族も納得する葬式・お墓を準備しましょう。監修は葬祭カウンセラーの二村祐輔さんです。

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 身内や知人の葬式に出席した経験はあっても、いざ自分自身の葬式となると、まだまだイメージしづらいのではないでしょうか。

 一口に葬式といっても、「葬儀」と「告別式」の二つに大きく分けられます。その大まかな流れは【図】の通り。(1)納棺、(2)通夜・葬儀、(3)告別式、(4)出棺、(5)火葬のプロセスを2~3日かけて終わらせるのが、一般的な葬式の形です。

■ニーズが変化し、葬式の形態が多様化

 しかし、時代とともに葬式を取り巻く環境やニーズが変化し、これらのプロセスをすべて一度に行う従来の葬式のやり方を見直す動きが出ています。

 高齢化が進み、昔より人が集まりにくくなっていることや、「大げさにせず、身内だけで見送ってほしい」という生前の本人や遺族の要望から、質素な葬式が好まれる傾向が強まっているのです。

 そうしたニーズから生まれたのが、親族やごく親しい知人など、近親者のみで見送る「家族葬」。プロセス(3)告別式を省いたものです。(2)通夜・葬儀を省略して「一日葬」とする方法もあります。さらに、最小限の儀礼として必要な(1)納棺と(4)出棺と(5)火葬のみを行う「直葬」というスタイルも現れています。遺体と遺族が火葬場に直行する形で、読経などの宗教的な儀式を伴わず、実務のみの対応です。コストが安く済む半面、厳密にいうと葬式の概念に当てはまりません。

 なお、これらの新しい形式は葬儀社によって呼び方や内容、費用などが異なります。プラン内容に何が含まれるのかを必ず確認しましょう。

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