センバツ優勝投手、大阪桐蔭の徳山壮磨(c)朝日新聞社
センバツ優勝投手、大阪桐蔭の徳山壮磨(c)朝日新聞社
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 この夏の注目選手は清宮幸太郎(早稲田実)、安田尚憲(履正社)だけではない! ということで全国の有望選手を紹介するこのコラム。東日本編に続き、今回は西日本の逸材を紹介しよう。

 近畿ではやはりセンバツ優勝投手の徳山壮磨(大阪桐蔭)を取り上げないわけにはいかないだろう。確かに下級生には逸材揃いだが、徳山のピッチングがなければセンバツ優勝がなかったことは間違いない。細身でスピードは140キロ前後と決して凄みがあるわけではないが、流れのスムーズなフォームで安定感は見事。同じ球種でも微妙に変化をつけてしっかり打ち取り、その投球術は高校生離れしている。体が成長してスピードがついてくれば、プロでも先発として活躍できる器であることは間違いない。

 松本竜也(智弁学園)もセンバツで評価を上げた一人。ゆったりとしたフォームで下半身主導で投げられており、見た目以上に手元で伸びるボールが光る。センバツでは2回戦で敗れたものの、17回で20奪三振をマークし、その実力を全国に見せつけた。春以降急浮上してきたのが山本拓実(市立西宮)だ。身長は167cmと小柄ながらそのスピードは140キロ台後半をマークし、春の県大会ではセンバツベスト4の報徳学園を相手に5回ツーアウトまでパーフェクトピッチングを見せた。大阪桐蔭の西谷監督が熱望して実現した練習試合でもセンバツ優勝校を相手に7回3安打の投球を見せており、兵庫でナンバーワンと言われている。

 捕手では篠原翔太(報徳学園)がピカイチ。精度の高いセカンド送球と右へ強く打てるバッティングが持ち味で、センバツでも攻守にチームを牽引する活躍を見せた。同じ捕手では蔵野真隆(智弁和歌山)も攻守に力強さがあり面白い素材だ。

 中四国ではともにU-18の一次候補選手に選ばれた平元銀次郎、中村奨成の広陵バッテリーの評価が高い。平元は少しクロスに踏み出したフォームで鋭く腕を振ることができ、サウスポーらしいボールの角度が持ち味。そして中村は捕手としては少し細身ながらその強肩は高校トップレベル。バッティングもパンチ力があり、数々の名捕手を輩出してきた広陵でもその素材はナンバーワンと言われている。

 投手ではこの春に150キロをマークした森井絃斗(板野)の注目度が高い。2年時には肘を手術するなど苦しんだが、たくましい体格と馬力は一級品。県大会でもなかなか結果を残せていないだけに、最後の夏はチームを勝利に導くピッチングに期待したい。同じく大型右腕で楽しみなのが斎藤寛太(玉野光南)だ。まだまだロスの大きいフォームだが、指にかかった時のボールの勢いは十分。スケールの大きさは魅力である。

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