与野党の国会議員約10人が大阪維新の会と連携し、新党結成を謀議――。お盆休み中に大々的に報じられたニュースの裏には、橋下徹大阪市長(43)による"陰謀"が潜んでいたようだ。
8月11日の昼下がり、結婚披露宴が数多く開かれていた大阪市内のホテルで、橋下氏と維新幹事長の松井一郎大阪府知事(48)はランチを取った。相手は民主党の牧野頼久元官房副長官(51)、石関貴史衆院議員(40)、自民党の松浪健太衆院議員(41)、みんなの党の小熊慎司(44)、上野宏史(41)両参院議員という意外な面々だった。
「民主党は統治機構の改革ができず、マニフェストが実現できなかった。既存組織としがらみのない維新であれば、きっとできる」
松野氏がそう話すと、橋下、松井両氏は笑顔でうなずいた。
松野氏らと会った11日、橋下氏は自民党の石原伸晃幹事長(55)とも別のホテルで密会していた。
「伸晃さんと会う日程は、ずっと前から決まっていたようだ。伸晃さんにすれば、来月の自民党総裁選前に維新との連携をアピールしたいし、橋下さんは国政の状況をギリギリまで見極めてから、誰と組んで国政へ打って出るかを決めたいんだよ」(維新の会幹部)
維新の二股、三股戦略はまだまだ続く。
※週刊朝日 2012年8月31日号