安倍首相と福島を視察した今村復興相。舌禍に懲りたのか、無言を貫いた。(撮影=桐島瞬)
安倍首相と福島を視察した今村復興相。舌禍に懲りたのか、無言を貫いた。
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 「調子に乗った発言」(福島1区の亀岡偉民衆議院議員)。今村雅弘復興相の自主避難者に向けた失言は、自民党の地元選出議員からも冷ややかな声が出た。

 そんななか、安倍晋三首相と張本人の今村復興相は4月8日、福島県を視察で訪れた。普通に考えれば、失言へのお詫び行脚になるはず。

 ところがまさかの行動で、また地元民の反発を招いてしまった。安倍首相と今村復興相はこの日、楢葉町で原乳出荷を再開した牧場や富岡町夜の森地区の桜並木を訪問。午後からは昨年7月に避難指示が解除された南相馬市小高区の小学校で開かれた子供向けのロボット・ドローン教室に顔を出した。

 会場には参加者の親子に交じり、いまも自宅に戻れない被災者の姿もチラホラ。福島第一原発事故の自主避難者らは、「本人の責任。(不服なら)裁判でもなんでもやればいい」と発言した今村復興相が首相に同行するとあって、本人から直接謝罪の言葉を聞きに来たという。

 ところが会場は50人を超える身辺警護や随行員などでピリピリムード。そのうえ今村復興相は終始、安倍首相の後ろにピタッと張り付いたままで無言。首相がミニドローンやロボットの操縦をしている間にも一言も発しなかった。

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