タイ戦の前日練習に取り組むハリルジャパンの選手たち(撮影・六川則夫)
タイ戦の前日練習に取り組むハリルジャパンの選手たち(撮影・六川則夫)
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 日本代表は3月28日、ロシアW杯のアジア最終予選でホームにタイ代表を迎えるが、思わぬアクシデントに見舞われた。23日のUAE戦を前に、キャプテンの長谷部が右膝の手術のため離脱を余儀なくされた。しかし、長谷部の代役として左MFに起用された34歳のベテラン今野が攻守に渡りチームに貢献し、3年ぶりとなるゴールで追加点も決めて、2-0の勝利を収めた。

 ところが、試合後に帰国すると、今野の左足小指骨折が判明した。さらに、右足親指を痛めていた高萩も骨折、UAE戦で攻撃陣を牽引した大迫も試合中の接触プレーから左膝を負傷するなど、主力選手が相次いで離脱する緊急事態に陥った。

 では、タイ戦のスタメンはどうなるだろうか。DF陣には今野の代わりに推進力がある倉田が入り、1トップに岡崎が復帰すると予想する。本田や宇佐美をベンチに置ける余裕や層の厚さがいまの日本の強みでもある。システムは、4-3-3から戦い慣れた4-2-3-1へと変わる可能性が高く、トップ下には香川の起用が濃厚だ。香川自身もまた、スタメン出場に意欲をのぞかせた。

「競争はすごく激しいし、誰もポジションを確立している選手はいないので、結果を残さないと評価されない。まずはW杯に出ることが先で、そこに自分の持ち味を出していく。自分としてはもっともっとボールに触りたいし、どう動くかが試されている」(香川)

 指揮官も試合前日の会見で、選手たちに“警鐘”を鳴らしたことを明かした。

「UAEとは素晴らしい試合をした。しかし、この価値は次の試合に勝つことによって生まれる。次はタイ戦だぞ。周囲は簡単な試合になると思っているが、難しい試合になる。ちょっとの気の緩みが命取りになる」(ハリルホジッチ監督)

 それは選手も同様だ。特にDF陣は気を引き締めている。

 森重は「タイはフリーでやらせてはいけない。うまいしカウンターもある。しっかりプレスをかけて隙を与えてはいけない」と話せば、槙野は「皆さんが考えているほど簡単な試合ではない」と警戒感をあらわにした。

 長友も気を緩めない。

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