ロスタイムにジェフリー・シュラップがキャロルとの接触で倒れると、ジョナサン・モス主審はレスターにPKを宣告。このジャッジも議論を呼ぶものであったが、岡崎慎司に代わって途中出場していたレオナルド・ウジョアが沈め、数的不利のなか、土壇場でドローに持ち込んだ。
ヴァーディの退場に始まり、両チームへのPK。モス主審のジャッジに水を差された感は否めない試合だったが、兎にも角にもレスターは勝ち点1を手にした。18日に試合を控える2位トッテナムとの勝ち点差は、暫定で8となった。
「貴重な1ポイント手にした」のか。あるいは「勝ち点2を失った」のか。その答えはトッテナムの試合結果と、レスターの次戦によって大きく変わるだろう。
さて、その次戦スウォンジー戦では、エースのヴァーディを出場停止で欠くことになる。『デイリー・メール』など現地メディアでは、審判への抗議によりさらなるサスペンションの可能性も報じられているが、最低でも1試合はエース欠くことが確定している。そこで、岡崎や代役候補のウジョアには奮起が求められる。
レスターの長所は、簡単に言えば堅守速攻とハードワーク。攻撃においては、少ない手数で「攻め切る」ことが最も重要となる。やり切ってさえしまえば、“カウンター返し”の形で失点するリスクは大きく減少するからだ。そしてこの部分で大きな力を発揮してきたのが、ヴァーディとMFリヤド・マレズだった。
ハードワークの象徴的な存在として称えられる岡崎だが、次戦はフィニッシュの部分での貢献が今まで以上に求められる。誰もが認める縁の下の力持ちは、エースの穴を埋め、主役に躍り出ることはできるだろうか。