![11月24日(火)すみだトリフォニーホールでの追加公演も決まった「バック・トゥ・ザ・フューチャー」inコンサート2015(写真は過去の公演の模様)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/8/f/620mw/img_8f58b1680ec4ffe3825d22aa7c24f8eb55202.jpg)
![TM & (C) Universal Studios and U-Drive Joint Venture.](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/8/5/558mw/img_8537afb3d8ceb704a1bc0bd668b82020107479.jpg)
名作映画の全編をオーケストラの生演奏で付きで鑑賞する公演が、海外で流行している。セリフや効果音はそのままに、劇伴(場面の背景に流される音楽)だけをオーケストラが生で演奏するという公演だ。
海外ではこの形式で上映される作品が増えており、最近では『タイタニック』『E.T.』『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』『ティファニーで朝食を』などが開催された。日本にも、2013年には『サイコ』『雨に唄えば』が。さらに今年は『ゴッドファーザー』『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』などが上陸し、大盛況となった。11月には『バック・トゥ・ザ・フューチャー』と『2001年宇宙の旅』が開催される。
昔から、テーマ曲などの「映画音楽」を楽しむクラシックコンサートや、コンサートを盛り上げるエッセンスとして、映画の名場面を再編集した映像をバックに演奏するコンサートはあった。この公演はそれらとは一線を画しており、豪華生演奏付きの映画の鑑賞会といったところだ。
とはいうものの、やはりオーケストラによる生演奏がこの公演の重要なポイントで、その臨場感は圧巻。生演奏だからこその温度感や息遣いが感じられ、感情を伴った演奏が映像とシンクロすると、まるで作品の中に入り込んでしまったかのように、物語へと引き込まれる。「サイコ」で危機が迫るシーンに流れる「キッキッキッ」というバイオリンの旋律には、かつてない恐怖が身近に感じられた。
そして、これらの公演を成功に導いている立役者が、オーケストラをまとめあげる指揮者。映像を確認しながら演奏するタイミングを配慮し、シーンの見せ場にあわせて演奏をピークへと導き、映画を盛り上げていく。
その昔、映画は「活動写真」と呼ばれる「無声映画」で、映画館では音楽を流したり、オーケストラの伴奏とともに上映されていた。そして日本では物語を解説する活動弁士が活躍し、映画を盛り上げるのに重要な役割を果たしていた。この公演では、語りはしないものの、指揮者はさながら現代の活動弁士と言えるかもしれない。
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