マカロンは機内持ち込みNG?(写真:2015年3月 パリ市内)
マカロンは機内持ち込みNG?(写真:2015年3月 パリ市内)
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 夏休みもシルバーウィークも終わると、海外旅行に出かける機会も少なくなる。特にヨーロッパ方面は秋冬には日没も早くなり、寒さも厳しい国が多い。しかし、秋冬ならではのお楽しみも。秋は収穫の時期。そしてブドウが実り、ワインが仕込まれる時期でもある。さらに秋から冬にかけては、ジビエも楽しめる。夏ほどあちらこちらへとアクティブに動き回れないが、秋冬は食べたり飲んだりの旅にはふさわしい時期だ。

 そして、この寒い時期の旅ならではのメリットがもうひとつある。それはお土産の持ち帰りがしやすいこと。チョコレートやマカロンのスイーツ。チーズや発酵バターなどパリで購入したほうが安い乳製品などを持ち帰るなら、暑い夏より冬が有利。なぜならスーツケースに詰め込んでも、溶けたりする危険性が少ないからだ。だが、お菓子屋食品の持ち帰りには意外な落とし穴がある。それは、うっかり機内持ち込みの手荷物に入れてしまうと、手荷物検査の際に没収されてしまうことがあるというのだ。

 ライターやナイフなどが機内持ち込みができないことはよく知られている。飲み物や化粧水などの液体も1品目100ml以上は機内持ち込みができないことは、搭乗時の注意事項として明示されている。しかし、マカロンなどのお菓子類まで没収される可能性があることは意外と知られていない。
 
 旅のガイド本『ハレ旅 パリ』(朝日新聞出版)によれば「マカロン、チーズ、チョコレート。この3つはクリーム部分が溶けるものとして液体扱いとなる。」とのこと。これらに加えて、ジャム、ハチミツ、バターなども同様に手荷物検査の際に没収されることもあるという。持ち込みが禁止されているジェルやクリームなどの液体だとみなされるからだ。

 エールフランスや日本航空、全日空のホームページを見ても、機内に持ち込みできないものとして具体的に「マカロン」とは書かれていないが、フランスの空港での手荷物検査時に、係員の判断によって没収されてしまうようだ。

 マカロンは賞味期限が短いので、現地最終日に購入し、そのまま機内持ち込み手荷物に入れてしまいがち。そのような事情を考慮してか、手荷物検査時も特にとがめられることなくパスして無事機内に持ち込めることもある。しかし、確実に持って帰りたいなら手間を惜しまず、衣類やタオルなどできちんとパッケージをくるみ、スーツケースにしっかり詰め込んで、預かり荷物としてしまうのがよいだろう。また、チーズに関してはスーツケースに詰め込む際にはにおいに注意!口がきちんと閉じる大小いくつかのジップロックなどの袋を準備しておき、これを利用すれば、においが衣類などに移ることがないだろう。