記者会見で見どころを語る団長の三枝成彰。その左は演出家の三枝健起。その右は左から鳩山友紀夫、元パナソニック副社長の佐久間曻二。後列はその他の出演者たち。
記者会見で見どころを語る団長の三枝成彰。その左は演出家の三枝健起。その右は左から鳩山友紀夫、元パナソニック副社長の佐久間曻二。後列はその他の出演者たち。
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 鳩山友紀夫(元首相)、近衛忠煇(このえ ただてる・日本赤十字社社長)、宮内義彦(オリックス シニア・チェアマン)、服部真二(セイコーホールディングス グループCEO)など……日本を支えてきた錚々たる男たちがミュージカルに挑戦する。

 平均年齢62.3歳、平均ウェスト89.4センチの男たちが歌って踊る、その題名は「ウェスト・サイズ・ストーリー」。2015年1月14・15日に東京・渋谷の「Bunkamuraオーチャードホール」で開催される。

 出演者は1999年に結成された男性ばかりの合唱団「六本木男声合唱団倶楽部」の団員たち。唯一の女性としては作家の林真理子さんが出演する。団長の作曲家・三枝成彰のもと、総勢120名が一昨年から1000時間以上の練習を重ねてきたという。

 見どころはずばり、男性ばかりのキャストであるがゆえ、羽田雄一郎(元国土交通大臣)や柿沢未途(衆議院議員)など女性役に挑戦する著名人が大勢いるところ。なんとあの鳩山氏も、元初代女性アメリカ大統領の役で出演する。

 14年12月17日の記者会見で鳩山氏はこう語った。
「男性役の近衛さんとロマンスシーンがあるので、今から上手くできるかどうか不安です……」

 記者会見では、三枝氏の「女性役はタイツを穿かずに生足が必須」というオーダーにより、鳩山氏がエステに通っている事実も明かされた。出演者は皆、本気で役づくりと練習に取り組んでいるという。

 舞台は現代のニューヨーク。半世紀前に移民同士の対立によって生まれたギャング団が、時を経て老人介護施設に集まったことで、抗争を再燃する。劇中では歌と踊りを通して平和の魂が訴えられる。

 三枝氏は意気込みをこう語った。
「私たちは難しいことに挑戦する合唱団。『身体がまだ動くうちに、知らないことを貪欲にやってみよう』という姿勢が、ミュージカルに繋がったんです。どうか、声をはりあげ、必死にがんばっている姿をご覧いただけたら、嬉しいです」

 公演を観て、「自分のところでも上演してみたい」と思った方には、楽譜や衣裳の一部を借りられる特典もあるという。メイキングも含めた公演の様子は後日、BS朝日にて放映が予定されている。

 平均年齢62.3歳の歌と踊りは、観客に何を訴えるだろうか。新年早々、目が離せないミュージカルとなりそうだ。