僕がはじめて偽セブン-イレブンを目にしたのはパキスタンだった。2年前のことだ。ペシャワールのバスターミナルの建物のなかにその店はあった。上から黄色、緑、赤の帯の中央に7。遠くから見るとセブン-イレブンと錯覚するが、7がまったく違った。
昨年末、サハリンのコルサコフという港で偽セブン-イレブンを見た。最初は、「ロシアにもセブン-イレブンがあるのか」と思ったが、なにか違う気がした。帰国後、日本のセブン-イレブンの前で、サハリンで撮った写真と比べてみると、中央の緑帯の幅が広く描かれていた。そして上に書いてあるロシア語を翻訳アプリで読んでみた。
「ミニストップ」
「………」
ロシア人もぱくりを気にしているようだった。ここまで変えれば問題ないだろう……と。
かつてのマクドナルドとケンタッキーフライドチキンが、いまはセブン-イレブン。この変化ってなんだろう。日本のセブン-イレブンの前で考え込んでしまう。