小林麻美さん(右)と林真理子さん(撮影・加藤夏子)
小林麻美さん(右)と林真理子さん(撮影・加藤夏子)
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 松任谷由実が“プロデュース”した名曲「雨音はショパンの調べ」で鮮烈な印象を残し、「女が女に憧れる」(ユーミン)というロールモデルを作った伝説のミューズ、小林麻美さん。1991年に突如、芸能界を引退し、姿を消しました。

 四半世紀の時を経て「引退は自分なりの禊ぎだった」と麻美さん自身が振り返る極秘出産、結婚の真相、親友であるユーミンとの友情とは?

 ご本人が初めて語り尽くした新刊『小林麻美―第二幕』が3月19日、発売されました。その刊行を記念し、作家・林真理子さんが90分間、小林麻美さんと対談。伝説のミューズの今に、林さんが「忖度なし」で迫りました。

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林 あのころ頂点にいるカッコいい二人(ユーミンと小林麻美さん)が親友で、「和菓子を食べながらダラダラ麻美としゃべってるの」ってユーミンがエッセーに書いて。よく覚えてるでしょ(笑)。

小林 よく覚えてる。二人でいるとそれがふつう。同い年で、いろんな共通体験があったりして、なにかわからないけど、ウマが合った。

林 でも、ある時期からユーミンが小林さんのことを言わなくなったから、どうしちゃったのかなと思ってたら、今度出た本(『小林麻美 第二幕』(朝日新聞出版刊)を読ませていただいたら、「25年間ずっとユーミンのことを思い続けてた」って書いてあって、まあステキ!と思いましたよ。

小林 いろんなことがあって、私はいっさい仕事をやめて、芸能界から遠ざかって、交友もすべて断って、ユーミンともここで終わりにしようと思って、ぜんぜん違う世界に飛び込んだんです。

林 違う世界というのは……。

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