目指せ全駅制覇! 日本全国の珍しくて難しい駅名を、現在発売中の『みんなの漢字』5月号からピックアップしてお届けします。
今回はJR北海道の札沼(さっしょう)線です。札幌市を抜けて石狩(いしかり)川に沿うように走る路線で、5月に一部区間が廃止となります。
沿線には、明治時代の開拓にまつわる歴史が数多く伝えられています。
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JR札沼線は、札幌市の桑園駅と新十津川駅を結ぶ76.5キロメートルの路線で、全列車が桑園駅の一つ先の札幌駅を発着します。沿線には学校が多いため、「学園都市線」の愛称があります。
■【設問】この駅名、読めるかな?(答えは最後)
Q1 八軒
1871(明治4)年、植民者により札幌村が発足しましたが、新しい開発計画に伴って全50戸のうち8戸が当地に移住し、彼らが屯田兵とともに地域の発展に尽くしました。「八軒」の地名は、その8戸にちなむといいます。
Q2 篠路
茨戸油田(廃止)産出の原油や農作物の貨物輸送でかつてにぎわいを見せた駅。「篠路」の由来は、アイヌ語の「スウオロ(鍋をひたしておく所)」とされ、炊事に用いた鍋を当地でひたしていたといいます。
Q3 知来乙
希少性が高いことから“幻の魚”と称されるイトウ。「知来乙」の由来はアイヌ語で、イトウが多いところを意味するといいます。駅は農村地帯にあり、周辺には民家もほとんどありません。
Q4 石狩月形
昔ながらの木造駅舎が立つ月形町の玄関駅。「月形」の地名の由来は、樺戸集治監の初代典獄(監獄長)だった月形潔の名で、月形は囚人を率いて周辺地域を切り開き“月形町開拓の祖”と呼ばれます。
Q5 札比内
「札比内」はアイヌ語に由来し、渇水期に付近の川の水が砂利に吸いこまれることを表すといいます。駅前の薬店では、隣の豊ケ岡駅までの乗車券を購入できます。
Q6 晩生内
晩生内地区は、2011(平成23)年に廃止された道内最後の渡船、石狩川の美浦渡船が発着していたことで知られています。「晩生内」の由来はアイヌ語の「川尻に高崖が出たところ」などです。