最新サントラ『孤独のグルメ シーズン8』のジャケット/地底レコード提供
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ザ・スクリーントーンズ/地底レコード提供
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 スペシャルを含めると、2012年のシーズン1からほぼ毎年放映されているテレビ東京系の人気ドラマ孤独のグルメ』。毎回登場する実在のお店の雰囲気や料理、多様なメニューはもちろん、松重豊演じる井之頭五郎が神妙な面持ちで舌鼓を打つ様子など見どころは多く、昨年10月クールのシーズン8でも第1回の横浜・中華街の広東釜飯と海老雲呑(エビ・ワンタン)麺に始まり、最終回の東京・三ノ輪のカツ丼と冷やし麻婆麺まで、たっぷりと“目で満腹”にさせてくれた。

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 そしてこのドラマのもう一つの楽しみ方は、その時々の料理や街のタッチにピッタリと合った劇中の音楽。その『孤独のグルメ』の最新シリーズであるシーズン8のサントラ盤が発売された。

 今回ももちろん音楽を手がけているのは、『孤独のグルメ』原作者でもある久住昌之を中心とするバンド、ザ・スクリーントーンズ。漫画制作やエッセーなど多才な久住は、ミュージシャンであり熱心な音楽リスナーとしても知られている。漫画やイラスト制作に用いられる画材の名前をバンド名にあしらったザ・スクリーントーンズのメンバーは、アコースティック・ギターとウクレレをメインとする久住の他に、サックスやリコーダー担当のフクムラサトシ、シンセサイザーからアコーディオンまでを操るSHAKE、ギターやマンドリンなどをこなす河野文彦、ドラムや打楽器類だけでなくプログラミングも手がける栗木健の5人。それぞれに幅広く活動する粋な音楽家集団といった感じだ。

 久住自身が大のブルーズ好きということもあるが、ザ・スクリーントーンズの作る音楽自体、世界中の様々なルーツ・ミュージックや民族音楽の影響をウィットたっぷりにとりいれたものになっている。ブルーズ、R&B、ソウル、ジャズ、タンゴ、ハワイアン、アフリカ音楽、フォーク、シャンソン、レゲエ、ブルーグラス、オールドタイミーなグッドタイム・ミュージック――その音楽性をひもとけば、限りなく多くの要素がそこに感じられるだろう。もしかすると音楽の教科書をめくるよりも、はるかに楽しみながらバリエーションを知ることができるのでは、と思えるほどユーモアにあふれているのも魅力だ。

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岡村詩野

岡村詩野

岡村詩野(おかむら・しの)/1967年、東京都生まれ。音楽評論家。音楽メディア『TURN』編集長/プロデューサー。「ミュージック・マガジン」「VOGUE NIPPON」など多数のメディアで執筆中。京都精華大学非常勤講師、ラジオ番組「Imaginary Line」(FM京都)パーソナリティー、音楽ライター講座(オトトイの学校)講師も務める

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