数あるインデックスファンド(投資信託)シリーズの中でも御三家といえば、シェア32%の「eMAXIS」「eMAXIS Slim」シリーズ(三菱UFJ国際投信)、同16%の「SMT」シリーズ(三井住友トラスト・アセットマネジメント)、同14.7%の「購入・換金手数料なし」シリーズ(ニッセイアセットマネジメント)だ。さて、初心者が投資信託の積み立てをするときにおすすめなのは? アエラ増刊『AERAMoney 今さら聞けない貯金の基本』(3月25日発売)では、運用で失敗しないコストの考え方について専門家に取材している。
【図表】ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんが選んだのは…
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「インデックスファンドは連動する指数が同じなら、どれも似たような値動きになります。じゃあ、運用成績を少しでもよくするためにはどうすればいいかというと、運用コストに注目するしかありません」(ファイナンシャルプランナーの深野康彦さん)
投資対象が同じインデックスファンドなら、信託報酬という運用コストが安いほうを選ぶのは、賢い資産運用の基本だ。
コストカットに関しては、投資信託のスケールメリットが有利に働く。前述のeMAXISシリーズの合計資産残高は2019年末に5000億円を突破。規模が大きな分、合理化もしやすく、コストを下げる余地が生まれやすい。
「投資信託を買うとき、まずは『どこに投資したいのか』を考えてみましょう。選択肢はざっくり分けて3つです。日本がいいか、米国や英国などの先進国がいいか、ブラジルやインドなどの新興国がいいか。
それが決まれば『株がいいか、債券がいいか』の2つから選べばOKです。意外に簡単でしょう?」
そう言いながら深野さんは、eMAXIS Slimの中でも特にわかりやすいものを図表にまとめてくれた。特にシンプルなのは、
●国内株式(日経平均)
●国内債券
●先進国株式
●先進国債券
●米国株式(S&P500)
●新興国株式
に投資する6本だそう。日本以外の先進国と新興国の株式に投資する「全世界株式」だと、1本の投資信託で世界中の株に投資できる。