――昨夏の参院選では多くの自民党県議は元参院議員の溝手顕正氏を支援。渡辺県議のように表立って案里氏を応援した人は少なかった。本当に現金授受はなかったのですか?
「全くありません。案里氏を支援したのは、県議会でも同じ会派で活動し、親しかったからです。ただ、河井夫妻と実際に選挙を戦い、『戸別訪問をやれ。2軒続けてやるな、1軒ごとにやれば、法律に触れない』などと指示され、嫌になった。法より自分たちの意思を優先させる、有名な河井ルールが存在することを痛感しました。今回の現金を配った疑惑も河井ルールからすれば大丈夫だと、思ったのでしょうかね」
――今、河井夫妻や検察に言いたいことは?
「広島の県議や市議、首長らが私と同様に検察からきつく調べを受けている。報道や私の取り調べからも、河井夫妻が現金を配っていたのは事実だと思う。河井夫妻が出てきて、説明すれば、県議会、市議会も混乱することも県民に迷惑をかけることもない。河井夫妻は国会議員という責任ある立場なので、逃げずに、早く公の場で、自らの言葉で語ってほしい。検察には勝手に思い込みでストーリーをでっちあげず、証拠と供述に基づいて捜査してほしい。河井夫妻に疑惑があるのは事実です。しっかりと真相究明をやっていただきたい。それは検察しかできないのですから」
(本誌取材班)
※週刊朝日オンライン限定記事