(中略)
林:会社はすぐやめちゃったんですよね。
中園:OLが向いてなかったらしくて、1年3カ月でやめました。毎日朝7時までお酒を飲んでるから、会社でも酔っぱらってる状態。給湯室で寝てました。ひどいOLよね。
林:そのあと、占いをやって稼いでたんでしょう?
中園:ええ。手に職がなかったんで、7年ぐらい占いで食べてました。
林:バンバン当たったの?
中園:競馬は当たりましたね。いまやると、生活がかかってないせいか全然当たらないんだけど、当時は馬と騎手の生年月日を調べて、枠の色とか時間とかを何レースも調べていくと、これは当たるしかないというのがあるんですよ。そこに1万円ぐらい注ぎ込んで……。
林:それがいくらになるんですか。
中園:40万とか。
林:ヒェ~ッ!
中園:中山(競馬場)に行って、1万円が40万ぐらいになって、電車に乗って帰ってきて、帝国ホテルの地下でおすしを食べるという、ヤクザな暮らしをしてました(笑)。
(中略)
林:中園さん、昔すごくモテてたでしょう。言い寄られるわ、セクハラはされるわ。
中園:ああ、なつかしいですね。当時は若い女性がシナリオを書くのが珍しかったから。打ち合わせというと、なぜかホテルの1階とか地下のバーで、カウンターにはカギがもう置いてあって、みたいな。
林:わかりやすーい。でも、好みの男だったら……。
中園:いやいや。私、男の人、大好きだけど、仕事の人とだけは付き合わないですね。そうなったらズルズルになって、書けなくなることが目に見えてるから、絶対に連ドラ中のスタッフには手を出さない。手を出すのは終わってから。あはは。
※週刊朝日 2020年5月29日号