ある放送作家も言う。

「27時間テレビはあくまでも『番組』で、24時間テレビは『プロジェクト』と言ったほうがいい。そういう違いがあります」

 日本テレビ宣伝部によれば、「配慮」や「工夫」についての具体的な内容は、「日々刻々と変化する状況に対応して」協議を重ねている段階だという。

 放送する場合の様々な課題について、前出の放送作家はこう指摘する。

「目玉企画であるマラソンは、沿道の観衆や伴走者、医療スタッフなどの問題があります。ゴールも、たくさんの出演者や観客のいる武道館で、というわけにはいきません。障害者らのチャレンジ企画にしても、ロケや密着取材はまず難しい。恒例のスペシャルドラマも、撮影そのものができるかどうか。一番肝心な募金については、オンラインなどで可能だと思うのですが。いずれにせよ、今までとは全く違う24時間テレビになることは間違いないでしょう」

「愛は地球を救う」の名の下、コロナと闘う医療従事者らを励ます番組なら、視聴者に受け入れてもらえるだろうか。(本誌・太田サトル)

週刊朝日  2020年6月12日号

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