超常現象としてのUFOと思われる物体は古代から度々目撃が報告されている。メディアにUFOが報じられたのは1947年6月、米国人のケネス・アーノルド氏がワシントン州上空で9個の奇妙な物体を目撃したのが最初だ。「アーノルド事件」と呼ばれ、その頃から世界各地で目撃談が相次ぎ、世界中でUFOブームが起きた。

 実は、日本では戦後を代表する作家、三島由紀夫がUFOマニアだった。およそ文学の世界になじまないように思われるが、三島のUFO好きは仲間内で有名だった。55年に結成された日本初のUFO研究団体「日本空飛ぶ円盤研究会」の初期メンバーで、会員番号は「12」。都内の自宅屋上で、UFOらしきものを目撃したこともあるという。さらに62年、37歳だった三島は『美しい星』という円盤が出てくるSF小説を書いている。

 同研究会は02年まで活動を続け、一時は1千人近い会員を擁した。三島の他にも、作曲家の黛敏郎や作家の星新一、日本の宇宙開発の父・糸川英夫、元東京都知事の石原慎太郎らそうそうたる面々が名を連ねた。

 時は流れ、令和の時代。日本上空にUFOが現れたら、政府はどう対応するのか。河野太郎防衛相は米国防総省の映像公開に合わせ、「万が一、遭遇した時の手順をしっかり定めたい」と述べた。そこで、防衛省に聞くとこう回答した。

「まず、国籍不明機であれば、日本領空に接近する『未確認機』という扱いになり航空自衛隊による緊急発進、つまりスクランブルがかけられます」(報道室)

 スクランブルは、北海道から沖縄県まで7基地に配備された戦闘機が飛び立ち、対象機の行動を監視、識別する。領空侵犯の恐れがある場合まずは英語で、

「貴機は日本領空に接近しつつある。速やかに退去せよ」

 などと針路変更を呼び掛ける。国籍が判明すれば、「母国語」で通告を行うという。

 通告のかいなくそのまま飛行を続けた時は、自衛隊法第84条に基づく「対領空侵犯措置」へと切り替わる。警告のため曳光弾を交ぜた信号射撃を行ったり、強制着陸させたりできる。

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