「『行列のできる人気のお菓子がいい』とか、要求はどんどんエスカレートしていきました。それを断るとムスっとするんです。すぐに怒る、イライラする……とにかく、部室にいる女子たちが怖かったです。気になっていた子もいましたが、急変した態度になえました」

 今まで姉以外の女性と接する機会の少なかった今村さんは、初めて同年代の女性の「本性」を目の当たりにした。それ以来、純真無垢な若い女性への興味が加速していった。

 女性と交わりたいときには風俗へ行き、“お兄ちゃん”と呼ばせた。性的な興奮はそれで得られる。しかし、根底にあるのは、自分の一番の理解者である姉のような女性への憧れ。「ロリコン」と「シスコン」がないまぜになった今村さんの女性観は、婚活に踏み出す上で大きなハードルとなってしまった。

「もちろん、僕だって10代の女の子と結婚できるとは思っていませんよ。あくまでもファンタジーのなかで『好き』というだけ。それくらいの常識はありますよ」

 今村さんはこう弁明するが、どのようなタイプの女性と結婚したいのかを聞くと、かなり“非現実的”な答えが返ってくる。

「仕事ができて、グイグイと引っ張っていってくれて、かつ子どもが産める女性がいいです。理想は20代後半から30代前半。僕を専業主夫にしてくれたら最高ですね。容姿は問いませんよ」

 今までこのようなタイプの女性には巡り合ったことは無いという。それはそうだろう。年収1千万円の今村さんが「専業主夫」になるのであれば、それ相応の年収を得ている女性でなければならない。子どもは生んでほしい、でも自分は仕事を辞めたい、そのぶん女性には稼いでほしい……これを許容できる女性はそうそういないだろう。

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「年収すごいですね」という言葉にうんざり